現役時代は近鉄一筋17年で4度の盗塁王に輝き、オリックスで監督を務めた日刊スポーツ評論家の大石大二郎氏(64)が試合をチェック。6回に逆転2ラン、7回には追加点のタイムリー、さらに5回の一塁守備でも好守で併殺を完成させた大山悠輔内野手(28)の気迫と集中力をたたえました。【聞き手=松井清員】

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大山はこれぞ4番の働きでした。巨人の岡本和も同点ソロを放ち、互いの4番が肩書付きの1発競演。それが2ランだったかソロだったかが、最終的な勝敗になって明暗を分けました。

6回の逆転2ランの場面は、菅野がカウント2-2からフォークを連投。大山は直前のファウルもいい形で打っていて、本塁打も菅野がストライクゾーンに投げてしまった内寄りの球を完璧にとらえました。1発を狙った強振ではなく、振り幅を小さく、しっかりとらえようとしたスイングが、最高の形になりました。

5回の一塁守備でも、見事な好捕でピンチを断つ併殺を完成させました。大城卓の打球はハーフバウンドの難しい当たりで、ヒットになってもおかしくない場面。勝ち越された直後で点差が開いていれば違う展開になったでしょうし、流れを渡さなかったビッグプレーです。2点差に広げた7回の適時打も大きかったし、何としてもこの試合に勝つんだという気迫、集中力が攻守全面に出ていました。

初回は近本に復帰後初安打が出てチャンスメーク。岡田監督も3試合連続マルチ安打だった中野に送らせ、何としても先制して勝つんだという采配でした。その後、5番佐藤輝が難しい内角球を右翼線に先制打を放つわけですが、やはり1番近本が初回に出ると勢いがつくと改めて感じます。

長期ロード前最後の6連戦は非常に大事です。特に4位の巨人は追いつくぞとモチベーションを上げさせるか、突き放してダメだと思わせるか、上下が大きい戦いになる。一気の3連勝、最低でも2勝1敗で週末、絶好調の広島と対峙(たいじ)したいところです。

阪神対巨人 5回表巨人1死一、二塁、大城卓の一ゴロの打球を処理し、併殺とした大山(撮影・江口和貴)
阪神対巨人 5回表巨人1死一、二塁、大城卓の一ゴロの打球を処理し、併殺とした大山(撮影・江口和貴)