阪神が18年ぶりの優勝を飾った。日刊スポーツ評論家で阪神OBの真弓明信氏(70)が解説した。

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-18年ぶりの優勝の要因は

今年の春季キャンプを見て、チーム自体が落ち着いていた。キャンプに行く前から、大山を一塁、佐藤輝を三塁、中野の二塁コンバートなど岡田監督が就任時に考えを明らかにしていた。選手がどこのポジションで勝負して、レギュラーを取りやすいか、やることが明確になった。地に足のついたキャンプをしており、今年は期待できると思った。

-役割が明確になったのは大きい

集中して練習することが試合に直接結びついてくる。方向性を間違えると、試合に効果のない練習になることもある。そういう点では、今年のキャンプで流した汗がそのままシーズンに生かされた。

-失策数は多かったが、守りは安定していた

投手を含めた守りでいえば、先発、中継ぎ、抑えの構想を描いてシーズンに入ったが、当初は中継ぎ、抑えで故障があったり、伸び悩んだり、うまくいかなったが、シーズンの中盤から、うまくいき始めた。これは監督の手腕もあるだろう。

-やりくりがうまい

それは本当にうまくいった。それと、去年まではあまり活躍していなかった村上、現役ドラフトで加入した大竹の存在があった。これだけやってくれると思ってなかっただろう。そこは予想外にうまくいったのではないか。

-打線については

突出した数字を残した選手はいないが、ものすごく悪くなる時期も少なかった。打ちまくって、首位争いをした感じではない。投打のバランスで同じような勝ち方ができた。すごく安定したシーズンだった。近本、中野、大山の1、2、4番、加えて8番の木浪を代えることなく戦えた。そこに調子のいい打者が3番、5番に入ったり。固定とまではいかなかったが、1、2、4、9番が固定できたことで、全体も固定されているような感じではあった。岡田監督が「(選手の)やることが分かってきているから」とよく言っていたが、打線のつながりが生まれ、点の取り方もそつがなかった。去年なかなか取れなかった終盤の追加点が、今年はうまく取れた。

-夏場以降の勝率が高い

それは佐藤輝と森下の調子が上がったから。前半戦の成績を見ていると、使ってもらえないような成績だったが、監督が我慢して使って成長させた。

-投打をうまく整備した

これまでの監督経験を生かした采配だった。監督でこれだけ試合を勝つかな、やっていることが当たる。そんな年だった。連敗でしんどいかなと思ったのは1回あったかなかったぐらい。危なげないシーズンだった。岡田監督はタイガースだけでなく、球界の名将に挙げられるだろう。