プロ野球番記者コラム

巨人ファンだった菊池雄星少年、ナマ長嶋氏に大興奮

<とっておきメモ>

<日本生命セ・パ交流戦:巨人4-5西武>◇8日◇東京ドーム

巨人-西武戦を観戦に訪れた巨人長嶋終身名誉監督(撮影・浅見桂子)
巨人-西武戦を観戦に訪れた巨人長嶋終身名誉監督(撮影・浅見桂子)

 交流戦最高峰の投げ合いは、西武菊池雄星投手(26)に軍配が上がった。巨人1回戦(東京ドーム)に先発した左腕は、5回5失点KOされた相手先発の菅野智之投手(28)を尻目に堂々の投球。7回を被安打2、無失点で無傷の7勝目を挙げた。昨年沢村賞を争った最高峰のマッチアップは、一方的な形で決着した。

 ◇  ◇  ◇

 菊池にとって「巨人」は特別な響きを持っていた。岩手出身。「東北」を冠する楽天の誕生は中1の秋だった。プロ野球と言えば巨人…の少年時代。小学校の6年間、ずっとファンクラブに入っていた。学習帳は巨人のノート。「月刊ジャイアンツ」も、お小遣いを切り崩して欠かさず読んだ。

 「桑田さん。エースは上原さんで。松井秀喜さんに、仁志さん。みんな好きでした。歴代の外国人選手も分かりますよ。好きだったのは…アルモンテですね」

 01年から2年間、在籍した助っ人右腕は、マンガ「ドカベン」の岩鬼のように口に葉っぱをくわえて投げていた。少年野球チームでも大流行。「監督に、ものすごく怒られました」と懐かしそうに笑った。

 聖地も数回、訪れた。岩手からバスツアーで東京ドームへ。記憶に残るのは小4の時。ホームの一塁側に座ったため、巨人ベンチの様子はうかがえなかった。だが、長嶋監督が抗議で飛び出してきた。菊池少年は無我夢中でシャッターを切った。

 「生の長嶋さんですよ。使い切りカメラで撮りまくりました。いっぱい巻いて。ズームがありませんから豆粒みたいでしたけど」

 スマホなどない時代。生ミスターを見た興奮は昨日のことのように覚えている。まぶしかった場所は仕事場に変わった。長嶋さんが観戦する目の前で、かつてのあこがれを黙らせてみせた。【古川真弥】


巨人対西武 力投する西武菊池(撮影・浅見桂子)
巨人対西武 力投する西武菊池(撮影・浅見桂子)

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