18年ぶり夏の甲子園制覇を目指す横浜(神奈川)と西の横綱・履正社(大阪)が2回戦で激突。履正社が5-1で横浜を破り3回戦進出。寺島成輝(3年)が1失点完投した。18年ぶりの夏の全国制覇を狙った横浜は2回戦で涙をのんだ。
甲子園2回戦:履正社5-1横浜(14日)
チーム | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
横 浜 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
履正社 | 0 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | X | 5 |
【横】石川、藤平【履】寺島
【試合経過】
横浜は1回表、内野安打と犠打野選、送りバントで1死二、三塁。4番村田の中犠飛で1点を先制
履正社は1回裏、横浜先発石川の前に3者三振
横浜は2回表、3者凡退
履正社は2回裏、安打と送りバントで1死二塁。打者寺島の時に雷雨のため43分中断。再開後寺島は三振。7番若林将の右前安打で一、三塁。8番山本が左翼席へ3ランを放ち逆転。9番若林健が四球で出ると雷雨のため再び中断。40分後再開。暴投で若林健が二進。1番福田は死球。ここで横浜は石川に代え藤平がマウンドへ。2番北野が初球146キロをライト右へ適時二塁打。2者生還し5-1
横浜は3回表、1死から1番戸堀が粘って四球。しかし後続なく無得点
履正社は3回裏、3者凡退2三振
横浜は4回表、3者凡退
履正社は4回裏、1死から8番山本が四球。送って2死二塁。1番福田は四球で一、二塁。2番北野は中飛で無得点
横浜は5回表、先頭の藤平が右安打も送りバントが投ゴロ併殺打となるなどで無得点
履正社は5回裏、3番四川が右前安打。4番安田の二ゴロで1死二塁も無得点
横浜は6回表、先頭の2番遠藤が右前安打。しかし3番増田は二ゴロ併殺打。4番村田は二飛で無得点
履正社は6回裏、2死から1番福田が右二塁打。しかし2番北野は二ゴロで無得点
横浜は7回表、先頭の5番石川が四球。しかし後続が内野ゴロに倒れ無得点
履正社は7回裏、先頭の3番四川が四球。4番安田は右前安打。5番井町はスリーバント失敗で1死一、二塁。6番寺島は大きな右飛で2死一、三塁。7番若林将は142キロ打って中飛に倒れ無得点。横浜・藤平が踏ん張る。この回、この試合最速の148キロをマーク
横浜は8回表、2死から2番遠藤が四球。3番増田の左前安打で一、三塁。しかし4番村田が三振に倒れ無得点
履正社は8回裏、3者凡退2三振
横浜は9回表、1死から6番公家が右二塁打。7番藤平は投手強襲安打で一、二塁。8番福永は見逃し三振で2死。9番代打申は中飛に倒れ試合終了
- 横浜対履正社 横浜先発の石川(撮影・加藤哉)
- 横浜対履正社 履正社先発の寺島(撮影・加藤哉)
- 2回裏履正社2死一、三塁、山本は左越え3点本塁打を放つ(撮影・加藤哉)
- 2回から登板した横浜・藤平(撮影・奥田泰也)
【前日の様子】
横浜 ドラフト上位候補の藤平が完封宣言だ。履正社との実質的な頂上決戦を前日に控え、西宮市内で練習。「先発は言われていませんが投げたい気持ちは強い。9回まで0点に抑えれば負けることはない」とキッパリ。初戦で本塁打を放った公家響内野手(3年)は「ワクワクする。打ちます」と言った。
履正社 今秋ドラフト1位候補の寺島が大一番、横浜戦で自身甲子園初完封を狙う。大阪・茨木市内で40球を投げ込み「いつもどおりの自分の投球をして、気持ちは上乗せしたい。0点にこだわって無失点に抑えたい」と大会屈指の強力打線を相手に完封を目指す。岡田龍生監督(55)は「(先発でなければ)世間が許さないでしょう。攻めてほしい」と期待した。
甲子園1回戦:横浜7-1東北(9日)
チーム | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
横浜 | 1 | 0 | 3 | 1 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 7 |
東北 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
【東】渡辺、古川原【横】藤平、石川
【本】公家3ラン
【試合経過】
横浜は1回表、2死三塁から4番村田の左前適時打で1点を先制
横浜・藤平は1回、3者三振の好発進。最速は148キロをマーク
横浜・藤平は2回、4、5番を三振に仕留め1回から5者連続K。6番千葉は遊ゴロで6者連続は逃す
横浜は3回表、公家が左中間へ3ランを放ち4-0とした
横浜・藤平は3回、1死から投手強襲内野安打、盗塁、四球などで2死一、二塁。2番笹沼に中前適時打を許し1失点
横浜は4回表、2死二塁から2番遠藤の中前適時打で5-1
横浜・藤平は4回、2安打許すも無失点。奪三振はここまで毎回の8個
横浜・藤平は5回、2三振を奪い3者凡退。ここまで4安打1失点毎回の10K
横浜は6回表、2死から1番戸堀が安打で出塁し二盗(チーム5個目)。2番遠藤の中前適時打で6-1とした
横浜・藤平は6回、2安打許すも無失点。2三振奪い12K
横浜は7回表、徳田の適時打で1点追加し7-1
横浜・藤平は7回、2死を取ったところで石川と交代。6回2/3を投げ6安打1失点、毎回の13K、最速は148キロだった
横浜・石川は8、9回を無失点に抑え試合終了
横浜が7-1で快勝した
- 横浜先発の藤平(撮影・今中雄樹)
- 3回表横浜2死一、二塁、左越え3点本塁打を放つ公家(撮影・今中雄樹)
- 7回途中から登板した横浜2番手の石川(撮影・今中雄樹)
- 試合前に円陣を組む横浜ナイン(撮影・今中雄樹)
<横浜スタメン>
1(二)戸堀
2(三)遠藤
3(中)増田
4(左)村田
5(右)石川
6(一)公家
7(投)藤平
8(捕)徳田
9(遊)渡辺
神奈川決勝:横浜9-3慶応(31日)
チーム | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
横浜 | 2 | 0 | 0 | 0 | 3 | 3 | 0 | 1 | 0 | 9 |
慶応 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 3 |
【横】藤平、石川【慶】森田、井上、木沢、森田
【本】増田2
【試合経過】
横浜スタジアムは内外野満員
横浜は1回表、1死から2番遠藤が内野安打。3番増田がカーブを捉え左中間へ先制2ラン。今大会チーム13本目で記録を更新
慶応は1回裏、3者凡退。藤平の最速は147キロ
横浜は4回表、2死から安打と敵失で一、三塁も無得点
横浜は5回表、2死二塁から増田が内角高め直球を左翼ポール際へこの試合2本目の2ラン。4-0とした。さらに村田、石川の連続二塁打で1点を加え5-0
横浜は6回表、1死一、二塁から2番遠藤の適時三塁打で2点を加え7-0。さらに村田の犠飛で1点追加し8-0
慶応は7回裏、3連打でまず1点。さらに2死二、三塁から1番下山の中前適時打で2点を挙げ3-8とした
横浜は8回表、2死二塁から村田の適時二塁打で9-3とした
慶応は9回裏、先頭の山本が二塁打で出塁も後続なく無得点に終わり試合終了
- 横浜対慶応 1回表横浜1死一塁、増田は左越え2点本塁打を放つ。投手森田(撮影・山崎安昭)
- 3年ぶりの甲子園切符を手に入れた横浜の選手たち(左側)は歓喜の輪を作る(撮影・山崎安昭)
<横浜スタメン>
1(二)戸堀
2(三)遠藤
3(中)増田
4(左)村田
5(右)石川
6(一)公家
7(投)藤平
8(捕)徳田
9(遊)渡辺
神奈川準決勝:横浜8-4桐光学園(30日)
チーム | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
横浜 | 2 | 1 | 2 | 0 | 0 | 2 | 0 | 1 | 0 | 8 |
桐光 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 4 |
【横】石川、藤平【桐】大工原、中川
【本】福永、村田(横)中川(桐)
【試合経過】
横浜は1回表、1番斉藤が安打。送りバントで1死二塁。3、4番連続四球で満塁。5番石川の左前適時打でまず1点。さらに6番公家の犠飛で2点を先制
桐光は1回裏、1死一、二塁から4番中川の左越え3ランで逆転
横浜は2回表、8番福永の本塁打で3-3同点。横浜の本塁打は今大会11本目
横浜は3回表、無死一塁から4番増田の三塁線を破る適時二塁打で4-3と勝ち越し。さらに敵失で1点を加え5-3
桐光学園は2回以降、横浜先発石川の前に無安打
横浜は6回表、3番村田の2ランで7-3。今大会チーム12本目の本塁打は神奈川大会新記録
桐光は7回裏、中川、清水の連続二塁打で1点を返し4-7
横浜は8回表、2死一、二塁から3番村田の二塁強襲適時安打で1点を加え8-4
横浜は8回裏から藤平を投入
藤平は8回を3者凡退、9回1死から中川に152キロ直球を右三塁打されたが後続を断った
横浜が8-4で勝ち決勝進出を決めた
<横浜スタメン>
1(二)斉藤
2(三)遠藤
3(左)村田
4(中)増田
5(投)石川
6(一)公家
7(右)松井
8(捕)福永
9(遊)渡辺
神奈川準々決勝:横浜16-3横浜隼人(28日)
チーム | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
横浜 | 0 | 4 | 4 | 3 | 0 | 1 | 4 | X | X | 16 |
隼人 | 1 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | X | X | 3 |
【横】藤平、石川
【隼】秋元、林俊、林明、金沢
【本】公家、徳田、藤平2(横)、浅見(隼)
【試合経過】
横浜は1回表、1番戸堀が安打で出塁。送りバントで1死二塁。しかし後続倒れ無得点
隼人は1回裏、死球、四球、四球で無死満塁。1死後5番小泉の犠飛で1点を先制。横浜先発藤平は最速148キロをマークも制球定まらず立ち上がりから12球連続ボール。それでも何とか1失点でしのいだ
横浜は2回表、6番公家の左越えソロで1-1同点。その後2死二、三塁から1番戸堀の左前適時打で2-1と逆転。さらに敵失、2番遠藤の適時打で2点を加え4-1とした
隼人は2回裏、2死一塁から1番浅見が142キロ直球を右翼席に運ぶ2ラン。3-4と1点差に迫った
横浜は3回表、1死三塁から6番公家の右前適時打で5-3。さらに8番徳田の左越え3ランで8-3と突き放した
隼人は3回裏、藤平の前に3者三振
横浜は4回表、1死満塁から犠飛でまず1点。さらに7番藤平の右越え適時二塁打で2点を加え11-3とした
横浜は6回表、藤平の左中間へのソロで12-3
横浜・藤平は5回2安打3失点で降板、6回から石川がマウンドへ。藤平は外野へ
横浜は7回表、2死満塁から藤平が中堅左へ満塁本塁打を放ち16-3。両校合わせ1試合5本塁打は神奈川大会タイ記録
- 先発し力投する横浜・藤平(撮影・鈴木みどり)
- 7回表横浜2死満塁、中越え満塁本塁打を放つ藤平(撮影・鈴木みどり)
- 横浜対横浜隼人 7回コールド勝ちで準決勝進出を決め、応援席にあいさつする藤平(中央)ら横浜ナイン。左隣は万波(撮影・鈴木みどり)
<横浜スタメン>
1(二)戸堀
2(三)遠藤
3(中)増田
4(左)村田
5(右)石川
6(一)公家
7(投)藤平
8(捕)徳田
9(遊)渡辺
神奈川5回戦:横浜2-0向上(25日)
チーム | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
向上 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
横浜 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | X | 2 |
【横】石川、藤平【向】川村
【本】公家
<横浜スタメン>
1(二)戸堀
2(三)遠藤
3(中)増田
4(左)村田
5(投)石川
6(一)公家
7(右)万波
8(捕)徳田
9(遊)渡辺
神奈川4回戦:横浜10-0相模原中教校(24日)
チーム | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
横 浜 | 4 | 0 | 3 | 0 | 1 | 2 | X | X | X | 10 |
相模原 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | X | X | X | 0 |
【横】臼井、塩原、藤平【相】五十嵐
<横浜スタメン>
1(右)長南
2(遊)渡辺
3(二)斎藤
4(中)増田
5(左)村田
6(一)申
7(三)公家
8(捕)福永
9(投)臼井
神奈川3回戦:横浜12-0松陽(19日)
チーム | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
横浜 | 2 | 2 | 6 | 2 | 0 | X | X | X | X | 12 |
松陽 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | X | X | X | X | 0 |
※5回コールド
【横】藤平、塩原、石川
【松】石橋、坂本
【本】増田、村田、万波
- 3回無安打6奪三振の横浜・藤平尚真(撮影・鈴木正人)
- 2回表横浜無死、万波中正は中越え本塁打を放つ(撮影・鈴木正人)
<横浜スタメン>
1(二)戸堀
2(捕)徳田
3(中)増田
4(左)村田
5(一)申
6(三)公家
7(投)藤平
8(右)万波
9(遊)遠藤
神奈川2回戦:横浜8-0向の岡工(17日)
チーム | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
向の岡工 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | X | X | 0 |
横 浜 | 6 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | X | X | X | 8 |
【横】石川、臼井【向】福村、吉田
【本】公家、村田
- 3回1安打6奪三振の横浜・石川達也(撮影・鈴木正人)
【試合経過】
サーティーフォー保土ケ谷球場の内野席はほぼ満員
横浜先発は背番号10の左腕石川
1回表、石川は先頭打者に安打されさらに二盗も許したが後続を断ち無失点
1回裏、横浜は1死満塁から申の適時打でまず2点。さらに公家が左翼場外に3ランを放ち5点。その後渡辺の適時二塁打で1点を加え計6点を先制した。万波の第1打席は右中間フェンス直撃の二塁打
横浜先発の石川は3回まで1安打無失点、6奪三振。すべて直球
横浜は3回、2死一、二塁から増田の中前安打で二塁走者の公家が本塁を狙ったがタッチアウトで無得点。万波の第2打席は滞空時間の長い遊飛
横浜は4回から臼井が登板
臼井は4、5回と3者凡退の好投
横浜は5回、1死から万波が左前安打で出塁も無得点。万波は代走を送られベンチに下がった。夏の公式戦デビュー戦は3打数2安打だった
横浜は6回、先頭の1番増田が中越え二塁打。浜野の中飛で三塁へタッチアップ。送球が乱れる間に生還し7点目。さらに4番村田が右翼場外へソロ本塁打を放ち8-0とした
7回表、向の岡工の攻撃を無得点に抑えコールド勝ちを決めた
<横浜スタメン>
1(中)増田
2(二)斉藤
3(投)石川
4(左)村田
5(一)申
6(三)公家
7(右)万波
8(捕)福永
9(遊)渡辺
- 向の岡工対横浜 シートノックする横浜・平田徹監督(撮影・鈴木正人)
- 1回裏横浜1死一、二塁、公家響は左越え本塁打を放つ(撮影・鈴木正人)
- 向の岡工対横浜 5回裏横浜1死、万波中正は左前安打を放つ(撮影・鈴木正人)
- 6回裏横浜2死、村田雄大は右越え本塁打を放つ(撮影・鈴木正人)
- 勝利し校歌を歌う横浜・平田徹監督(左から2人目)(撮影・鈴木正人)
- 本塁打を放った横浜・公家響(左)と村田雄大(右)は笑顔でガッツポーズ(撮影・鈴木正人)
- 取材を受ける横浜・渡辺元智総監督(撮影・鈴木正人)