シード校の日大二がコールド勝ちを収めた。

14日の試合が雨で順延となって迎えた初戦。田中吉樹監督(61)が「コンディショニングが大変だった」と話したように、序盤は固さが目立った。2回に4四死球で先制したが、安打は出ず「どうなるかと思った」という。

嫌な雰囲気を振り払ったのは、主将の湯元智志内野手(3年)だった。3回の先頭打者で右中間に二塁打を放つと、八谷龍徳内野手(3年)の左越え二塁打で生還。田中監督は「キャプテンが打つと変わる」と、気持ちが吹っ切れた選手たちを見て安心した。

雨でぬかるんだグラウンドに「こんなの普段やらないでしょ」と苦笑いしたが、「落ち着いて放ってくれてよかった。コントロール重視で投げていた」と、雨に負けずに好投したエース田中啓斗投手(3年)をたたえた。7回1安打無死四球で、唯一許した走者もけん制で刺し、打者21人で終えた田中は「いつも通り投げられた」と胸を張った。

次戦の4回戦、日大鶴ケ丘戦に向け、田中監督は「田中で行くしかない」とエースに託す構え。昨夏の都大会準優校を相手に、シード校のプライドを賭けて戦う。