仙台商(宮城)軟式野球部が9月30日、昨年授与された南東北大会最後の優勝旗を県高野連に返還した。昨夏、同大会を制して全国高校選手権に出場。今年も7年連続18度目の出場を目指していたが、コロナ禍でかなわなかった。

今年から最終予選の地区割りが参加校数の関係で、昨年までの南東北(宮城・山形・福島)と北東北(青森・秋田・岩手)から、東東北(岩手・宮城・福島)と西東北(青森・秋田・山形)に変更された。昨夏優勝旗は東東北大会で返還予定だったが、大会中止で保持したままになっていた。

同校の校長室で行われた返還式には西山康徳監督(38)ら部員全員が出席。高橋将人前主将(3年)が県高野連の丹野高雄会長に優勝旗を返還し、レプリカの盾を受け取った。同会長は「南東北大会最後の優勝校になった。レプリカはその証し。来年は東東北大会で活躍することをお祈りします」と激励した。

昨秋の国体では準優勝。ベンチ入り5人が残ったチームは今夏、県独自大会準決勝で敗れ、東北大会出場を逃す悔しさを味わった。高橋主将ら3年生7人が抜けた新チームは、6日開幕の秋季高校野球県大会から東北大会出場を狙う。高橋前主将は「全国制覇を目標にして頑張ってほしい」と後輩たちにエール。新主将の星健輔内野手(2年)は「(南東北大会で)最後の優勝旗を取ったので、秋も勝って来年は(東東北大会で)最初の優勝旗を取りたい」と全国切符獲得に闘志を燃やした。【佐々木雄高】