高校野球秋季近畿大会の準決勝2試合が31日、わかさスタジアム京都で行われ、大阪桐蔭(大阪1位)が京都国際(京都3位)を下し、2年連続の決勝進出を果たした。6回に花田旭外野手(2年)の満塁弾などで7得点を挙げ、逆転に成功した。

智弁学園(奈良2位)は市和歌山(和歌山1位)に勝ち、9年ぶりの近畿王者に王手をかけた。

    ◇   ◇   ◇

劣勢にも動じない力がある。3点を追う6回に、大阪桐蔭が一気に試合をひっくり返した。西谷浩一監督(51)が「たたいていけ」と指示を与えると、ナインは呼応。1点を返し、なおも2死満塁。6番花田が外角カーブをとらえ、バックスクリーンに逆転の満塁本塁打を放った。「つなぐ意識でした。変化球で来ると、狙い球を絞って、たたいて打てた」。高校通算4号は会心の一撃となった。この回、打者11人の猛攻で7得点。2年連続の決勝進出を決めた。

花田はU15日本代表として主将の池田陵真外野手(2年)らとともに世界の舞台を経験した。「長打力がある」と指揮官も認める長距離砲だ。ここ2試合は5打数1安打と調子を落としていた。打撃練習では「強く振る意識で」と自らの原点に立ち返った。7回1死一、二塁では右前打で好機を拡大。4打数2安打4打点の活躍で、コールド勝ちに貢献した。

昨秋の近畿大会は決勝で天理(奈良)に4-12で大敗。西谷監督は「昨年というのはないが、智弁学園は経験者が多いチームなのでしっかりやりたいなと思います」と話す。この日はエースの松浦慶斗、最速154キロ右腕・関戸康介投手(ともに2年)を温存。3年ぶりの近畿王者へ、準備は整った。【望月千草】

◆花田旭(はなだ・あさひ)2003年(平15)4月23日、大阪・東大阪市生まれ。西堤小2年時にジュニアコンドルスで野球を始める。新喜多中では西淀ボーイズに所属し、U15日本代表に選出された。大阪桐蔭では2年夏からベンチ入り。186センチ、82キロ。右投げ右打ち