昨夏甲子園16強の創成館が16年ぶりの優勝を狙った清峰を4-0で下し、2年連続出場を決めた。

最速143キロ右腕、村田昊徽(ごうき)投手(3年)が2安打9奪三振の快投で公式戦初完封。ドジャース大谷翔平に憧れる右腕が、今夏からエース番号を託された期待に応えた。これで九州8県の代表校が出そろった。8月4日の組み合わせ抽選会を経て、全国高校野球選手権は7日に開幕する。

灼熱(しゃくねつ)の炎天下、かげろうが立ち上るマウンドで、エースの責務を果たした。村田は自己最多の132球の粘投でわずか2安打にまとめ、公式戦初完封勝利を挙げた。最後の打者を決め球のスライダーで二飛に仕留めてゲームセット。「でき過ぎです」と自分の目を丸くするビッグな活躍だった。

ドジャース大谷に「すごい」と憧れる最速143キロ右腕。4四死球は与えたが、精度を磨いてきたカーブでカウントを整えるなど、狙い球を絞らせなかった。1回1死二塁から回をまたぎ、5連続奪三振とエンジン全開。四球と味方の失策で2死二、三塁のピンチを背負った場面では、強気の140キロ直球で一ゴロに打ち取った。

エースとして臨む初めての夏。制球難など好不調の波が激しく、昨秋の新チーム発足時は背番号18だった。今春10番に昇格したが、夏前は再び18番に戻っていた。「1番を取れないのは悔しい。最後は、と思った」と発奮。「自分のことばかりを考えていた」という意識改革に取り組んだ。性格は負けず嫌い。実戦形式の打撃投手を務めて課題のコントロ-ルや変化球を磨き、ついに1番を勝ち取った。

福岡市出身。「甲子園に近づける高校だと思った」と創成館の門をたたいた。幼稚園からサッカーに打ち込んだが「チームが弱くて、勝てないことが悔しかった」と地域のソフトボールに触れたことが野球の道につながった。そして入学時に思い描いた通り、エースナンバーを背負って、甲子園のマウンドに立つ。

2年生で挑んだ昨夏の甲子園では、初戦の星稜(石川)戦に2番手で投げ、2イニングを抑えて勝利投手になった。「先輩に任せっきりだったので、(今度は)自分がやってやろうという気持ち」。昨夏の16強超えは最低目標。エースの自覚たっぷりに勝利を導く。【菊川光一】

◆村田昊徽(むらた・ごうき)2006年(平18)6月22日生まれ、福岡市出身。野球は長尾小4年から長尾ファイターズで始める。友泉中では糸島ボーイズでプレーし3年時に全国大会出場。創成館では昨夏長崎大会の前哨戦となるNHK杯県大会からベンチ入り。甲子園では18番を背負い、2回戦の星稜戦で2回1失点。174センチ、70キロ。右投げ右打ち。

◆創成館 1962年(昭37)創立の男女共学私立校。学科は普通科、デザイン科。生徒数812人(女子364人)。野球部創部は62年。部員数は103人(マネジャー3人)。甲子園出場は春が4度、夏は2年連続4度目。主な卒業生は歌手のナイス橋本、漫画家の鬼頭えんら。所在地は長崎県諫早市貝津町621。奥田修史校長。

◆Vへの足跡◆

2回戦4-1長崎西

3回戦2-1佐世保工

準々決勝9-2長崎商

準決勝3-1大崎

決勝4-0清峰

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