“代役4番”は「やりきりました」と言い切った。

準々決勝まで4番だった広陵(広島)葉山正汰外野手(3年)のケガで3番の加藤海尊(あまぞん)内野手(3年)が起用された。帽子のつばにしるした「俺なら大丈夫」の文字を信じるのみだった。名前は南米の熱帯雨林地域アマゾンに未知の文明が存在することを「無限の可能性」と置き換え、「海のように人を癒やし、尊敬されるように」と家族が命名。授かった名のように、最後の夏に大役を全うしようとした。

第1打席、2点を追う2回先頭で死球。「自分が塁に出れば、チームは勢いに乗る」。一時同点劇に貢献した。第2打席の3回2死二塁ではヘッドスライディングで一時勝ち越しとなる左中間を割る適時三塁打。「どこよりもしんどい練習をして、厳しい試合で勝ちきった強さが出せた」。残りの2打席は走者を置き、左飛と見逃し三振。「自分の1本があれば…」。3番の左飛を見届けた9回、ネクスト・バッタースボックスで幕を閉じた。

昨夏は甲子園で安打を記録。途中出場辞退となったが、新チームから副将に就任。ライバルで主将の曽根丈一郎内野手(3年)と手をとり、チームをまとめることに徹した。「甲子園では、野球を楽しむことを教えてもらった」。野球継続を見据え大学進学予定の加藤は「将来的にはプロ野球選手に」と大志を抱いた。【中島麗】

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