イチローは穏やかな表情で2016年シーズンを振り返った。

 -メジャー通算3000安打など節目があった

 イチロー いろんな意味で起伏がありましたけど、僕自身がやろうとすることは変わらなかったと思う。

 -今季、プレー中によく感じたことは

 イチロー 相手が(自分を)嫌がっているのが見える瞬間が多かった、と言えるかも。

 -もう少し具体的に

 イチロー バッターとピッチャーの関係は面白いもので、自分が弱っているときは相手にそれを見透かされてしまう。(逆に)こっちが自信にあふれているときはそのことが(相手に)伝わる。

 -手応えになる

 イチロー 相手の心の内というか、そういうのが見えた気になることがたくさんあった。気持ち良かったですね。何でかよく分からないけど、結果だけではない気がする。

 -チームは終盤にプレーオフ進出争いから脱落。エース右腕フェルナンデスの急死と非常につらい時期が重なった

 イチロー いろんなことがこの2週間で見えた。そんな中で(抑えの)ラモスが最後まで(やるべきことを)きっちりやっていた。僕の感性と価値観ですけど、彼は(今季)一番好きになった選手かも。