エンゼルス大谷翔平投手(28)がアスレチックス戦に先発し、6回4安打5三振無失点で今季10勝目を挙げた。打者では日本人メジャー通算700号となる25号アーチを放ち自らを援護。1918年ベーブ・ルース(レッドソックス)以来104年ぶりにMLBで「2桁勝利&2桁本塁打」を達成した。

記録ずくめの快投だった。3回には日米通算1000奪三振を達成した。3回2死一、三塁では左足にライナーが直撃したが、痛みをこらえた。7日マリナーズ戦では左足の甲を踏まれていた。それでも打者として5回には二塁内野安打で一塁を駆け抜けた。この安打を皮切りにウォードの3ランで援護を受けた。6回には通算111回で規定投球回に到達。7回にはスライダーを捉えて、右翼へ今季25号を放った。イチロー(マリナーズ)を抜く、日本人メジャー単独2位となる通算118本塁打。自らを援護した。

4度目の挑戦で、偉業を成し遂げた。前回登板の3日(日本時間4日)は同じア軍に本拠地エンゼルスタジアムで5回2/3を3失点と敗れたが、敵地オークランドコロシアムは18年にメジャー初出場初登板し、MLB初勝利、初安打、今年5月には米通算100本塁打を達成した縁起のいい球場だった。

ルースでさえ「2桁勝利&2桁本塁打」は、23歳だった1918年の「13勝&11本」の1度しか達成していない。メジャーでは史上2度目の大記録だが、大谷は日本時代を含めれば、自身3度目の達成となった。日本ハム時代、日本のプロ野球で初となる10勝&10本塁打を2度達成。14年に11勝、10本塁打、16年に10勝、22本塁打をマークしている。

◆1918年 大正7年。第1次世界大戦が終わり、スペイン風邪が流行。日本では米騒動が起きている。