ソフトバンク摂津正投手(32)が再び指揮官に「カツ」を入れられた。試合前半は直球のキレが良く、5回までで7三振を奪った。しかし、またも6回の「壁」を越えられない。西武中村に初球のカーブを狙われ、同点2ランを許した。7回途中に連打を浴び、4失点で降板。今季5度目の先発で、6回の失点は3度目だった。「(中村の初球が)すべてです。あれで火がついてしまった」。3敗目で黒星が先行し、もどかしい表情を見せた。
前回のロッテ戦で6回に6点を失い、この日も同じことを繰り返した。工藤公康監督(51)はエースに厳しかった。「摂津のリズムが悪いのかもしれない。コーナーに丁寧に投げるのが、彼の身上かもしれないが、時には大胆にいかないと。守る時間が長いと野手が止まっている時間も長くなる」。もともと指揮官は投手のリズムが攻撃のリズムに影響を与える、という考え方は好きではない。それでも、慎重に投げ、5回終了時点で92球。この右腕の姿は気になった。
引き分けを挟んでの今季初の4連勝は逃した。エースの快投がなければ、連勝は伸びない。摂津はまだ32歳。「7、8回を乗り越えないと完投はない。僕はこういう投手だ、というのはまだ早い。伸びしろを見つけてほしい」。指揮官は自分で型にはめ込むことを良しとしなかった。エースの息切れと、満塁での金縛り。恵まれた天気とは対照的に、ストレスのたまるゲームだった。【田口真一郎】



