巨人ファンの悲鳴が、DeNAファンの大歓声にかき消された。同点の8回1死一、二塁で、山口鉄也投手(31)がバルディリスに決勝打を浴びた。大盛り上がりの三塁側ベンチとは対照的に、山口は硬い表情でベンチに引き揚げた。9回にもダメを押されて3連敗。原辰徳監督(56)は「毎度毎度だな」と、5安打と沈黙した打線に目を向けた。
チャンスのたびに、巨人ファンのため息が漏れた。初対戦の砂田から5回までに6四球をもらいながら、得点は長野のソロ本塁打のみ。3回は2死からの3連続四球後に4番坂本が初球を中飛と、制球に不安のある登板2試合目の左腕を楽にさせた。「そこ(チャンス)が一番の力の出しどころ。(打席に)立ちたくても立てない人がいるんだから、喜びの中で力を出せるのが必要。3球のストライクで勝負できるんだから」と原監督。得点が欲しい今の状況ほど焦らず、どっしり構える必要があると説いた。
2位阪神が勝ち、首位から陥落した。71試合目で、4月14日以来の借金生活を迎えた。原監督は現実を受け止めた上で「これを境にだな」と声のトーンを上げた。投打とも実力者がそろっている。シーズンはまだ折り返し地点。落ち着きを取り戻せば、一気に抜け出す力は十分にある。【浜本卓也】



