長いトンネルを抜けた。巨人のルーキー高木勇人投手(26)が6回を2失点に抑え、8試合ぶりに勝利を挙げた。1点のリードを救援陣が守り抜き、チームの勝率を5割に戻した。ベンチを笑顔で飛び出した高木勇は、5月24日以来のウイニングボールを「あっという間の2カ月だったなと思います」と、しみじみ握り締めた。

 プロの壁に当たった。ここまで7試合も勝てない日々が続いた。お立ち台の決めぜりふの「僕は僕です」さながら、マイペース調整を貫くも、なんとか乗り越えさせたいと願う周囲から多くの助言をもらった。感謝して全部を聞き入れようとした。「パニックになって、どれが正解か分からなくなった」と悩み、何とかしようともがき続けた。

 勝つために、3つの調整法を変えてみた。自分で行ってきたマッサージを、交流戦後に初めて受けた。夏場に備えてランニング量を増やした。登板前日にも行っていたブルペン投球を、今回はやめた。

 マウンドでも変化を見せた。スライダー軌道の「高木ボール」に加え、この日は内角直球を多投。6回2死二塁のピンチでは、この2球種だけで代打小窪を遊ゴロに仕留めた。試行錯誤の末につかんだ7勝目に「みんなでこうしようと言ったことをちゃんとできた。みんなに支えてもらいました」と、感謝の言葉を並べた。【浜本卓也】