攻めあぐねていた相手を4番のひと振りがつかまえ、引き分けに持ち込んだ。ヤクルト畠山和洋内野手(33)が中日若松から起死回生の同点弾を放ち、0・5ゲーム差での首位キープに貢献した。33歳の誕生日に延長12回を戦い抜くと「チョー疲れた。負けなくて良かった」と絞り出した。

 この日、美里夫人から「おめでとう」とメールをもらったのに、何のことか気が付かなかった。それぐらい自然体で試合に臨んでいた。「自分の誕生日とか、特に何もないです。11年に1度、ホームランを打ってるのは覚えてますけどね」。チームの勝利に向けて貢献したい。その一心だった。

 4番の真骨頂ともいえる本塁打だった。1点を追う状況で回も終盤。走者がいなかったから「ホームランを打てる意識で待っていた。あんまり連打できる投手じゃないですから」。少ない失投を本塁打にできたのは、その気持ちの準備があったからに他ならない。

 チームは延長戦になると7勝1敗2分けと無類の強さを誇る。「今日に関しては、勝ち切れなかったというより、よく守ったという試合だったと思う。ナイスゲームだった」と畠山。残り16試合。わずかの差で単独首位に立った。【竹内智信】