マートン、改心! 運命の12連戦を前に阪神は17日、甲子園球場で全体練習を行った。先週末の広島3連戦で判定に不満を見せ、荒れたマット・マートン外野手(33)も元気に参加。自身を反省するように「ストロング・マインド。ストロング・ハート」で戦うことを誓った。

 運命の12連戦を前に、打線のキーマンとなる男の生のコメントを取ろうと周りを囲んだトラ番記者。そこから出た質問に対する返答ではなかった。おだやかな笑顔を浮かべたマートンは自分から口を開いた。

 「ストロング・マインドね。ストロング・ハートで頑張ります…」。右手で自分の胸と頭を指しながら、少し照れたような表情を浮かべ、英語と日本語を交えて話した。

 直訳すれば「強い精神、強い心」。だが、もちろん精神力で戦うと一般論を言っているわけではない。タテジマ6年目の助っ人がいう「ストロング・マインド。ストロング・ハート」とは、気持ちをしっかり持ち、精神を落ち着かせて戦うという意味に受け取るのが自然だ。

 言うまでもない、最近の自身を省みる姿がある。2敗1分けに終わった甲子園の広島3連戦(11~13日)でマートンは乱れた。外角に来るボールに対する審判のジャッジに不満を隠さなかった。「広島の投手のときだけ広いんじゃないか?」「ボールと思ったのかって? 言うまでもないだろう」。さまざまな言葉でクレームをつけた。

 マートンが乱れるのはこれが初めてではない。3度の退場歴もあり、昨季までも不満を爆発させる瞬間があった。しかし、しばらくすると「条件はみんな同じだからね」と反省する姿勢を見せた。真面目さゆえ、判定が自分の感覚と違うと不満を募らせてしまう。敬虔(けいけん)なクリスチャンで普段はもの静かな男だが、試合に集中すればするほど興奮してしまう。

 それでも、安打を放った15日中日戦(甲子園)をはさみ、気持ちも落ち着いてきた。休日だった前日16日は子どもたちと神戸ハーバーランドを訪れ、パンケーキに舌鼓を打った。

 言うまでもなく、乱れている場合ではない。集中力がプラス方向に出れば、チームにとってこれほど心強い打者もいない。自分で言う通り、強い精神力を発揮するときは今だ。【編集委員・高原寿夫】