巨人原辰徳監督(57)が19日、東京・大手町の読売新聞東京本社で退任会見を行った。17日のヤクルト戦後に辞意を表明し、この日に渡辺最高顧問と白石オーナーと会談を行い、了承された。110人の報道陣が待つ会見場に、オレンジ色のネクタイ姿で登場。「(17日の辞意表明後)久しぶりに枕を高くして、ぐっすり寝ました。肩の荷が下りたなと思いました」と、晴れやかな表情で語った。

 重圧と闘った12年間だった。02年、憧れの長嶋茂雄氏から引き継いだ。「何にも替え難い、何にもまして大きなプレッシャーでした」。その重圧は「それを超えるほどのつらさは何もありませんでした」と支えになった。ミスターの後継者という責任感がリーグ優勝7回に日本一3回、WBCで世界一という名将に成長させてくれた。

 だからこそ、下降気味の状況を見過ごせなかった。シーズン中から、巨人の未来に向けて最善策を話していく中で、続投の打診はなかった。かといって進退をはっきりさせないと、次期監督にも迷惑がかかる。「誰にも負けないジャイアンツ愛は持っているつもりです。そこ(退任)に至る経緯でオーナーに意思は伝えていました」。組閣が遅れないよう、チームの未来だけを考えて出していた結論が辞任だった。白石オーナーは「非公式に原監督の意向も伝わってきたこともあり監督の申し出に甘える形になった。続投要請の場はなかった」と明かした。

 監督生活の思い出は「一喜一憂したゲームが多すぎて思い浮かばない」。それほど日々に全力を傾けてきた。「巨人を通じていろんなことを学ばせてもらった。すべてです」。誰からも愛された「若大将」が、さわやかな笑顔で一時代の幕を下ろした。【浜本卓也】