多くの友から学び、支えられ、竜の将来を背負う男が、プロの第1歩を刻んだ。中日の新人12選手が10日、ナゴヤ球場で合同自主トレを開始。約5時間半、キャッチボールや長距離走などに取り組んだ。ドラフト1位小笠原慎之介投手(18=東海大相模)は、前日9日に親友のソフトバンク1位高橋が左すね張りで初日リタイアしたニュースから学び、マイペース調整に徹する。元チームメートのサポートも受けてのスタートだ。

 良きライバルであり、良き友人-。未来の球界を担うであろう男たちの絆を感じさせる、小笠原の新人合同自主トレ初日だった。入寮した前日9日、自室でスマートフォンでニュースをチェックしていると、驚きのニュースが飛び込んできた。親友でもあるソフトバンク1位高橋純平投手(18=県岐阜商)が左すね張りで初日リタイアの文字を目にした。「びっくりした。あまり声をかけない方がいいのかなと思って連絡はやめた。もうちょっと落ち着いたら連絡してみます」と心配しつつ、そこで終わらなかった。

 「(高橋)純平にいい勉強をさせてもらいました」。友の姿から学び、マイペース調整に徹するつもりだ。「オーバーワークにならないように、徐々に自分の限界を上げていきたい。ちょっと焦った方がいい影響を受けるけど、焦りすぎは良くない。どんどん慣らして上げてきたい」と自身に言い聞かせた。

 この日はキャッチボールなど全てのメニューに取り組んだが昨秋以降、左肘の張りで投球練習を控えめにしている。「肘も完治していない。様子を見ながら開幕を迎えたい」としっかりと開幕1軍を見据えた。

 体だけではなく、精神面でも友が支えてくれた。「早い段階でホームシックになるタイプ。寂しい。やることがないので寝るしかない」と入寮初日にホームシック。元チームメートであるオリックスのドラフト5位吉田凌投手(18=東海大相模)だけではなく、同6位佐藤世那投手(18=仙台育英)に「帰りたい」とLINEを送ったという。「キャンプに向けた調整ではなく、毎日成長したい。慣れることも成長の1つ。吸収していきたい」。急がず、焦らず-。心身ともに着実にプロの階段を上る。【宮崎えり子】