阪神の新守護神候補マルコス・マテオ投手(31=パドレス)が光った。日本ハム戦で侍ジャパンの主砲中田を得意のスライダーで空振り三振に切って実力を見せた。けん制球も実戦で初披露し、安定感をアピール。競争の続く金本阪神にあって、期待通り、クローザーの地位を手中にしそうだ。
虎の新守護神が侍ジャパンの主砲を切った。6回、2死一塁。打者は2回にメッセンジャーから先制弾を放った中田だ。1ボールからの2球目、変化球が抜けての捕逸で2死二塁。ピンチを広げたが動揺はなかった。スライダーを2球空振りさせた後の5球目。これも大きなスライダーをハーフスイングさせ、空振り三振。甲子園を沸かせた。
「(中田は)知ってはいたけどボールを低く集めるというのは誰でも同じだから。そんなに意識はしていなかった。ただ好打者と対戦するのは楽しみだ。メジャー(一流)選手と対戦することは自分にとってプラスだね」
オープン戦3度目の登板で初めて走者を背負った。6回1死から田中賢にスライダーをうまく拾われ、1死一塁。キャンプ中に金村投手コーチからセットポジションで静止していないと注意されたが、その経験が生きた。実戦初の走者に2度、素早いターンからけん制球を投げ、問題のない動きを見せた。
「ドミニカ(共和国)ではセットポジションで動きを止めようと意識したことはなかった。でも日本だとしっかり止めないとボークを取られるからね」
香田投手コーチも「いいけん制球も2つ投げ、セットもちゃんと止まってた。あわてる様子もない。二遊間のサインもきっちり見ていた。そんなこと言ったら彼に失礼だけどね」と合格点を与えた。
見守った金本監督も安心した様子だ。競争主義を強調し、クローザーについても決定を下さなかったものの「速いけん制もしていたし、余裕あるんじゃない。自信を持っているんじゃないか。スライダーは相変わらずいいね」と評価した。
今後は連投、イニングまたぎの登板と、抑え投手の想定で試す予定だ。「そこが自分の居場所。自信を持ってやっていきたい。そこを目指して頑張るよ」。ひげが頼もしく見えるマテオが言い切った。【編集委員・高原寿夫】



