西武の9年目鬼崎がチームの連敗を3で止めた。同点の9回2死三塁から決勝の左前打。「(三遊間を)抜けてくれるかな、という感じでしたけど、いい場面で打ててよかった。今日の試合は何としても取りたかったので」とうなずいた。

 「9番遊撃」での今季初スタメンに、全力プレーと積極性で応えた。二ゴロに倒れた4回2死二、三塁では一塁へヘッドスライディングをみせた。そして決勝打は初球。迷わずに振り切り、勝利を呼び込んだ。

 7日で33歳。野手では上から3番目の年長者だが、若手に負けじとアピールを続ける。途中出場した前日2日は11点差の8回に、3年ぶりの1発となる1号2ラン。「自分は1打席1打席を大事にしないといけない立場」という覚悟と集中力が、この日のバットにも宿っていた。

 後輩のげきにも応えた。大敗からの一夜明け。試合前練習のアップ中、控えの熊代が気合を入れた。「元気には2つある。空元気と内に秘めたる元気や! 今日は腹の底にある元気が見え隠れしてる。いけるで!」。周囲は爆笑に包まれたが、鬼崎は「少なくても、いい雰囲気にはしてくれました」と感謝した。

 遊撃だけでなく、一塁、三塁もこなすユーティリティー。チームに欠かせない心強い伏兵が、獅子を上げ潮に乗せる。【佐竹実】