やられたらやり返す! 9回、完封を阻止するゴメスのアーチに希望を見た。4番マウロ・ゴメス内野手(31)が、鯉の守護神・中崎に嫌なイメージをすり込む豪快7号2ラン。DeNA筒香と並びキングに浮上。リーグトップを走る打点と2冠。球団記録を上回る148打点ペースの大砲が頼もしい。
敗色濃厚でもファイティングポーズを解かない。阪神ゴメスが意地の一撃を見舞った。3点差を追う9回1死一塁。中崎が投じたシュート系の球は真ん中へ。4番が見逃すはずがない。完璧に打つと小雨を切り裂いて左翼席に放り込んだ。
「変化球を待っていたわけではないよ。ストライクゾーンに来た球をしっかり振り切ることを意識していたからね」
今季7号2ランを放ち、1点差に迫った。後続が倒れて敗れ去ったが、完敗ムードを振り払い、今日24日の3戦目につなげる惜敗に変えた。来日3年目はポイントゲッターとして、ハイペースで打点を量産する。リーグトップの打点数は、これで「25」を数える。シーズン143試合に換算すれば148打点ペース。05年今岡(現2軍打撃兼野手総合コーチ)が挙げた球団記録の147打点を上回る勢いで打点を荒稼ぎする。
主砲の自覚が打席でにじむ。今年は5番で開幕し、打率2割ラインを行き来する低空飛行だった。だが、福留が左足負傷でスタメンを外れてから4番に座ると6試合連続安打。打率も一気に2割7分4厘までジャンプアップだ。金本監督も「ゴメスもだいぶ、上がってきているから。そこはちょっと楽しみ」と目を細めた。4番では7戦で4割2分3厘。乗り切れないチームにあって頼もしく映る。
仲間と支え合って戦っている。8回、3番手ドリスが2点適時打を浴びると、真っ先に一塁から歩み寄ってひと呼吸を置いた。今季から新加入した助っ人は母国ドミニカ共和国の後輩。2月のキャンプ中から公私にわたってアドバイスし続けていた。ピンチに陥ると手を差し伸べる。チームが勝つためなら、率先して動く。「明日は明日。また頑張りたい」。大砲の導火線にバチバチと火がついた。【酒井俊作】



