日本ハムが球団史上初めて育成選手を指名した。育成ドラフト1位でBC富山の海老原一佳外野手(23=創価大)を指名した。現制度で12球団で唯一、日本ハムだけが育成選手を抱えたことがなかった。

会議終了後に吉村浩GM(54)が、育成指名に踏み切った理由を説明した。

「2軍戦の試合数が増えたのが大きい。10年前と比べて30試合ほど増えている。環境変化が理由です」。

今季のイースタン・リーグは最大144試合が組まれていた(雨天中止は振り替えなしのため、実際の試合数は123試合消化)。08年は96試合だった。日本ハムでは各選手に出場機会を確保するため、育成選手は抱えずにチーム運営してきた。適正人数を65人としてきたが、近年は2軍戦の試合数が増加。適正人数の見直しを図り、支配下登録可能な最大人数の70人プラス育成選手という選手数でも実戦機会を十分に与えられると判断したという。

指名された海老原は今季、創価大からBCリーグ富山に入団。身長188センチ、体重92キロの体格の良さを生かした長距離砲だ。今季は47試合に出場し、打率3割2分9厘、9本塁打、32打点という成績を残した。