阪神上本博紀内野手(32)がFA申請期間最終日の13日、鳴尾浜球場で練習後、今季取得した国内フリーエージェント(FA)権を行使せず、1年契約で残留することを表明した。

残留の決め手を問われると、「今年ケガをしたのもあったし…。ケガ中のこういう状況でも応援してくれたり、支えてくれた人たちのために、来年タイガースで頑張ろうと思いました」と説明。複数年契約も用意された中で1年契約を選んだ理由については、まだリハビリ中の身ということもあって「普通に考えて、ですね」と話した。10月中旬には矢野新監督から直々に「残ってくれ」と伝えられていた。指揮官の思いも決断を後押ししたようで「もちろんです」と力を込めた。

球団はシーズン中から残留交渉を続けてきたが、上本は前日12日まで態度を保留していた。FA宣言して他球団の評価を聞く可能性もあったが、左膝手術からのリハビリを支えてもらった感謝が決断を後押しした。