巨人が5日、ロッテから国内フリーエージェント(FA)権を行使した鈴木大地内野手(30)と初交渉を行った。

交渉解禁日の3日には、同じく楽天からFA宣言した美馬学投手(33)と交渉。大塚淳弘球団副代表は「(鈴木とは)今日会いました。条件も提示しました。隠してもしょうがない。2人で会いました」と説明した。鈴木には3年5億円規模、美馬には3年4億円規模の提示を行ったとみられる。

鈴木、美馬はともに代理人を通さずに直接交渉を行っている。「1回じゃなくてね。何回でも会います」と、他球団の動向次第では、次回以降の交渉で条件を見直す可能性もある。鈴木は今季打率2割8分8厘、15本塁打、68打点をマーク。内野全ポジションを守れる守備力に加え、阿部の引退により手薄になった強打の左打者として得点力アップも期待できる。ロッテでつけた背番号「7」は長野の退団以降は空き番号で、支障はない。

今季8勝を挙げた美馬は、パ・リーグで6人だった規定投球回に到達。年間で143回2/3を投げた安定感は、先発補強を目指すチーム方針に合致する。同副代表は「2人とも人間性がいい。大地君は選手会長もキャプテンもやっていますし、美馬君もね(元巨人で中大OB)高橋善さん、入った時のピッチングコーチでね、聞いたら最高の人間」と好印象を抱いている。