梅野よ、俺を超えてみろ!! 阪神梅野隆太郎捕手(28)が7日、大阪・高槻市内で行われたカンテレ「こやぶるSPORTS年末SP」(12月30日午後3時50分~)の収録に参加し、共演した元ヤクルトの古田敦也氏(54)から熱烈エールを送られた。

平成最強の名捕手は、今季、2年連続でゴールデングラブ賞の梅野をこう見ていた。「球界のトップレベルを目指して。もう、そこまで来ている。あと何段階か」。今年は129試合で打率2割6分6厘、9本塁打、盗塁阻止率3割7分はリーグ2位。古田氏は冗談めかしながら目は真剣だ。

「結構、近づいたなと思う瞬間、あるけど、なかなか超えられない。みんな、落ちていきます(笑い)。どうぞ、超えてください」

現役時代、捕手として金字塔を打ち立てた。93年の盗塁阻止率6割4分4厘はプロ野球記録。91年に捕手として2人目の首位打者に輝き、3割4分は12年に巨人阿部に更新されるまで捕手最高打率だった。この日も「盗塁阻止率も僕らも4割、5割と言われる。3割まではみんなこれる。ここからがなかなか難しい」と言う。梅野の力を認めるから“一流ノルマ”を課す。

「3割、(本塁打)何十本か打つ、クリーンアップを打つくらいになれば、不動の地位になる。本人も狙っているはず。彼がそれだと阪神は強い。優勝候補」

梅野の意識も高い。「同じ肩を並べられるように、また、超えられるくらいの存在になっていく。選手として、近づいていくことが毎年、自分がやっていかないといけないステップアップ」と決意を新たにした。【酒井俊作】

○…来季のミットは「古田モデル」!? 梅野は古田氏と貴重な時間を過ごした。野球対決の番組収録では古田氏の青いミットを借りて捕球。「このミットだったら、いいキャッチングできます」と伝えると、小型ミットを用いる梅野に対して、古田氏は大きいタイプから年々、小型化していった秘話を披露。「来年くらい、古田モデルかな(笑い)。彼もいろんなものを使うことになっていくと思う」と目を細めた。梅野も「『いろんな引き出し、道具にこだわりを持つのもプロだよ』と。やっぱりそうなんだと」と振り返った。

○…お笑い芸人の小籔千豊が矢野阪神にエールを送った。「こやぶるSPORTS年末SP」の収録に参加。DeNA三浦2軍監督や元ロッテ黒木知宏氏らとプレーした。番組MCとして阪神の戦いぶりもチェック。「この3年くらいで1位になってくれたらいい。僕はあんなニコニコ阪神がだんだん強くなってきて、笑顔のチームが優勝するのはちょっとドラマがあったりするのかなと思います」と話した。

○…古田氏は梅野に「物申す正捕手」のスタンスを求めた。この日「梅野君は1歩ずつ成長して、座があると思う。もはや阪神の顔なので、自分が引っ張るつもりで頑張ってもらいたい」と語った。正捕手として、若手投手にも怒りもまじえた気迫で引っ張る姿勢を説いた。梅野も「中堅になってきて、上にも意見を言ったりも、もちろん大事になってくる。チームなので」と自覚たっぷりに話した。