広島野村祐輔投手が8日、広陵時代にバッテリーを組んだ同級生の巨人小林と18年6月の西日本豪雨で被災した岡山・倉敷市を訪れ、復興支援活動を行った。

一時避難所となった野村の母校・倉敷市立連島南小で野球教室を開催。県内の小学生約60名が参加し、キャッチボールなどで交流した。野村は来季へ向け「がむしゃらに戦っている姿を見せたい。カープファンの子どもたちもいたので、優勝していい報告ができたら」と力を込めた。

被災から1年半が経過した今も復旧活動が続いている。午前は豪雨による氾濫の爪痕が残る小田川を視察。その後は真備総合公園内にある仮設住宅を訪問し、住民向けのサイン会を実施した。「被災された方々と話をして、本当につらい、怖い思いをされていたと肌で感じた。これからも何かできることをやっていきたい」と決意を新たにした。

野球教室では野村の小学5、6年時の担任だった遠藤正直さんがサプライズで登場した。8年ぶりに再会した教え子に「カープOBの北別府さんのような投手になってくれたら。久々の2桁勝利を期待しています」とエール。野村も「ぜひそのような成績を出して、先生にいい報告ができるように頑張りたい」と誓った。4年ぶり2桁勝利でV奪回を導き、被災地に元気を届けたい。【古財稜明】

◆西日本豪雨 18年6月末から7月上旬にかけて西日本を中心に豪雨が発生し、広い範囲で河川の氾濫や土砂崩れが多発。200人を超える死者を出し、平成最悪の豪雨災害となった。中でも岡山・倉敷市内では、小田川の堤防決壊で大きな氾濫が起こり、真備町が甚大な被害を受けた。