西武松坂、奥川ら高卒ルーキーへ「ピラフの教訓」

  • 出陣式を前に、囲み会見した松坂大輔投手は、14年ぶりの球団の変わりようを話した(撮影・酒井清司)

平成の怪物から、令和の怪物たちへ-。14年ぶりに古巣へ復帰した西武松坂大輔(39=中日)が28日、所沢市内で行われた「2020埼玉西武ライオンズ出陣式」に登場した。平成の野球界に一大ムーブメントを巻き起こした西武のユニホーム姿をファンの前で初披露。高卒ドラフト1位でプロ入りし、大注目を集めた99年春季キャンプの経験談を交えながら、ロッテ佐々木朗、ヤクルト奥川ら高卒ルーキーへ愛情たっぷりのメッセージを送った。

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ずいぶん顔ぶれが変わった古巣ナインの輪に、松坂が加わった。21年前は最年少だった「ライオンズ松坂」が最年長となって帰ってきた。「以前、一緒にやったのは栗山選手と中村選手の2人だけ。首脳陣、裏方さんのほうが知っている人が多い。これから顔と名前を覚えていかないといけないなと思います」と困惑しつつもうれしそうだった。

超大物ルーキーとしてプロの世界に飛び込んだ21年前。1軍高知・春野キャンプでほお張った“ピラフの教訓”を金の卵たちへのメッセージに添えた。今春はロッテ佐々木朗、ヤクルト奥川と高卒ドラ1ルーキーに注目が集まる。「自分では大丈夫と思っていたけど、実際はストレスで胃腸炎になった。自分で考えながらやっていると思うけど、気付かないところもあると思う。周りがしっかりサポートしてあげてほしいと思います」と思いやった。

99年2月11日。練習中に影武者を出動させるほどの「松坂フィーバー」の中で突如、姿を消した。発熱し、宿舎近くの病院で診察の結果は「細菌による腸炎」で練習を欠席。当時を回想し「病院で診断して『食べるものに気をつけて』と言われて、すぐに宿舎の喫茶店でピラフを食べたのが、みなさん(報道陣)のおかげで(医師に)バレて怒られた」。18歳の青年が一挙手一投足を追われる。担う使命と宿命は想像のはるか上。怪物だからこそ、怪物の心境が分かる。

松坂世代からハンカチ世代、そして令和の怪物へと時代が移り変わる。ただ、時代の波にのみ込まれるのはまだ早い。自主トレも順調に進み「去年と比べてもいい状態だと思う」。戦力としてリーグ2連覇中の古巣に加わった。約1500人集まったファンの前に立ち「14年ぶりに帰ってきました。昔のイメージを持たれている方もたくさんいると思いますが、今はなかなか…どんな形でもチームの3連覇に向かって力になれるように頑張りたい」と包み隠さず言った。「平成の怪物×西武松坂」。どうしても、期待値は無限に跳ね上がる。【為田聡史】