阪神岩貞祐太投手が、逆転開幕ローテーション入りに前進した。ソフトバンク戦に先発し、5回を5奪三振6安打2四球で2失点。試合を作り、「どの打者も1発があるので怖かったのが正直なところですけど、なんとか原口のうまいリードでかわしながらいけたので良かった」と女房役に感謝した。

1回は1死満塁から松田に先制の左前2点打を献上。2回以降は低めへの意識をより徹底し、追加点を許さなかった。140キロ台中盤の直球に威力があり、スライダーのキレ味も上々。初回の失点、5回の先頭打者への四球を反省しながらも「配球という意味では捕手と呼吸を合わせて投げられたことが収穫でした」と力を込めた。

16年の10勝左腕も、3月は中継ぎに配置転換された。開幕延期期間中に同じ左腕の高橋がコンディション不良となった事情もあり、先発に再転向。5月31日の紅白戦は3回3失点も、今回はアピールに成功した。

矢野燿大監督は細部の修正を期待した上で「全体のボール自体は、球の力とか1個1個はそこそこいいかな。全体的にはいい形かなと思います」と評価。開幕2戦目となる20日巨人戦の先発有力候補に躍り出た。【佐井陽介】