さすがは鉄人だ。ソフトバンク松田宣浩内野手(37)が6日阪神戦(甲子園)で、2日オリックス戦で受けた頭部死球の影響を感じさせない適時打を放った。初回1死満塁のチャンスで阪神岩貞の変化球を鋭く左前へ運び、先制の2点打とした。「昨日から復帰して、大事なところで回ってきたので打てて良かったです。2日間休んでますんで、後は打席数をこなすしかない」と力強く話した。

対外試合再開初戦の4打席目だった。オリックス鈴木のすっぽ抜けた投球が頭に当たり途中交代。大事を取って2試合欠場した。「頭に当たることが野球人生で初めてだった。かすったように見えて結構がっつり当たっている。恐怖心でバット振れなくなると言うこともよく聞く。でもそれだったら野手としては全然ダメやと思ってますので」。恐怖に打ち勝ち、前日5日から実戦復帰し元気にプレー。「頭に当たったからと言って、生きている以上はね。よけずに行くと決めている」と力強く誓った。

自らのバットで不安も消し去った。今季は変則日程となり、試合数も120試合に減ることが決まっているが思いは変わらない。「日程がきついとかね、毎週6試合あって過密日程と言いますけど、そんなん関係なしで出続けるつもりでやっている」。5年続けている全試合出場の鉄人記録をさらに伸ばし、チームを引っ張っていくつもりだ。【山本大地】