ホームランボールプレゼンターだ! DeNA梶谷隆幸外野手(32)が、入場制限が緩和され、初めて外野席にファンを迎えた横浜スタジアムで「規制緩和1号」となる13号ソロを放った。

7回には14号2ラン。2安打3打点の大活躍で首位巨人を相手に2連勝に導いた。7月10日阪神戦(甲子園)での「有観客開催1号」に続くアーチで、チーム今季最多1万3106人のファンを沸かせた。

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「ハマの韋駄天(いだてん)」梶谷は「1」に強い。1点リードの3回1死、巨人今村の「1」球目、外角低めスライダーを捉え、本拠ハマスタ右翼席へ「1」個目のホームランボールをプレゼントした。これまでの上限5000人の2・5倍以上となる1万3106人の声援がふりそそぐ中、悠然とダイヤモンドを周回し「何とか1本出したいという気持ちでした。(先発の)浜口を助けたいと思っていました」と喜んだ。

またもやファンの前で節目の1発だ。7月10日、初の有観客開催となった阪神戦。1回無死、青柳から12球団で「有観客1号」となる3号先頭打者弾を放ち、生観戦を待ちわびたファンへ、12球団最速の「1」個目のホームランボールを届けていた。敵地での記念弾に続き、この日は本拠で「規制緩和1号」。お立ち台に立ったヒーローは「やはりファンの方々の応援には、私たちは背中を押されます」。ほどこされたら、ほどこし返す。そう、恩返し弾だ。

今季は「1」番中堅が定位置で「1」球目に無類の強さを見せる。初球に対して45打数18安打の打率4割。初球本塁打は実に6本目で、これには「甘い球がきたら初球から」と常に話しているラミレス監督も納得の表情。打率3割1分5厘、リーグ「1」位の62得点とフル回転する梶谷に「引きつけて最後までよくボールを見ている。他のチームと比べても今、ベストのリードオフマンといえる」と「1」番の評価を与えた。

首位を独走する巨人の背中は遠いが、梶谷は「残り40試合、より多くの方が足を運んでいただけるように頑張ります」と力強くファンに宣言。チーム打率12球団「1」位の強力打線をけん引し、「1」歩ずつ、その差を縮めていく。【鈴木正章】

▽DeNAラミレス監督(4本塁打で快勝) 多くのお客さまがこのゲームをエンジョイできたことをうれしく思います。4万人以上の声援に聞こえました。

▽巨人原監督(入場者の増加に) 華やかですよね。やっぱりプロ野球というのは、お客さんがいる風景というのはとてもいい風景ですね。

◆梶谷の有観客試合1号 有観客解禁となった7月10日阪神戦(甲子園)で先頭打者本塁打を放った。初回、青柳の投じた3球目のカットボールを右翼席へ運び「しっかりトップを作りいいスイングができました」と有観客試合第1号となった先頭弾を振り返った。試合は5回降雨コールドで敗れたが、5回に適時打を放つなど3安打2打点の活躍だった。