ロッテ沢村2死から3連続四球「大反省」初セーブ

  • 3四球を与えながら移籍後初セーブを挙げた沢村は、野手に頭を下げる(撮影・黒川智章)
  • 3者連続で四球を与え汗を拭うロッテ沢村(中央)(撮影・佐藤翔太)

<日本ハム3-5ロッテ>◇20日◇札幌ドーム

冷や汗の移籍後初セーブだ。ロッテ沢村拓一投手(32)が日本ハム戦の延長10回に3番手で登板し、巨人からトレードで加入後、初の火消しを全うした。

2死から3連続四球で満塁のピンチを招いたが、無失点でしのぎ今季初セーブ。チームは9回2死からの逆転で3連敗を防ぎ、首位ソフトバンクと1・5ゲーム差に詰めて8連戦を締めくくった。

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苦しみながらも「ロッテ沢村」の歴史に「S」を刻んだ。2点を勝ち越した延長10回2死。沢村は日本ハム平沼へ全5球直球で四球を与えた。巨人から移籍後、走者を出すのは救援4試合目で初めて。続けて四球、その次も四球…。あっという間に満塁だ。吉井コーチが間を取った。続く渡辺への初球、外角低め真っすぐが二塁正面を突くと、ようやく安堵(あんど)の笑みを浮かべた。

巨人時代の19年5月17日中日戦以来となるセーブも「大反省です。(四球は)1つくらいならしようがないと思うけど、3つ。もっと大胆に行けば良かった」。仙台移動のため新千歳空港へ急ぎながら、喜びより反省が口を突いた。全22球中2死からが15球。うち直球10球、スプリット2球がボール球だった。近藤には外角、西川には低め。際どいコースに集めて7球連続ストライクが入らないピンチを、何とか無失点で切り抜けた。

それでも起用は信頼の証し。シーズン途中で加入した投手のセーブ自体、ロッテでは38年ぶりだ。井口監督は「任せてマウンドに出している。それでいこうと思ってましたんで」。17試合無失点の唐川も準備していた。だが同点の9回に守護神益田を投入した時点で、最後は16年セーブ王に託すと腹をくくっていた。

逆転勝ちは45勝中、過半数の23度目を数える。この日も土壇場でひっくり返した。あとストライク1つで3連敗決定という9回2死。相手のバッテリーミスで追いつくと、延長10回、沢村と同じ移籍組の鳥谷が代打安打で口火を切り、途中出場の加藤が決めた。沢村が最初の四球を出した時、真っ先に三塁から声を掛けに行ったのも鳥谷だった。井口監督は「8連戦の最後、何とか全員で頑張りたい」と言っていた。ベテランも新戦力も、不可欠なピースとして溶け込んでいる。

セットアッパーだったハーマンが右手人さし指を負傷し、沢村は今後「8回の男」として浮沈のカギを握る。直球は移籍後最速タイの156キロを計測。無安打無失点で中大の2学年先輩、美馬の8回粘投に報い、3タテを阻止した。「チームが勝てたのでほっとしています。1つ勝てたのはチームにとっても良かった」と沢村。8連戦を4勝4敗で乗り切り、首位ソフトバンクに1・5ゲーム差で食らい付いた。【鎌田良美】

▽ロッテ美馬(初回3失点も立ち直り、以降8回まで無失点の粘投。自身5連勝中で負けも消え) 初回がとても悪かったので、何とか切り替えて、2回からは投げられたかなと思います。

▽ロッテ佐藤(6回にプロ2号2ラン) 打ったのは直球。打てるボールだけを待って、しっかり自分のスイングを心掛けました。完璧でした。