阪神ジョン・エドワーズ投手(32)が、虎のブルペンに帰ってきた。右肩のコンディション不良から3カ月ぶりに1軍合流し、即やってきた出番で1回1安打無失点。1軍では来日初の甲子園で、逆転勝ちを導く快投を演じた。

エドワーズ 久しぶりにファンの皆さんの前で投球することができたから、すごく楽しかったよ。この感覚が久しぶりだけど、これからも味わえるようにしっかり頑張りたいね。

先発岩田を受けて1点ビハインドの6回に登板。佐野に149キロ直球をはじき返されたが、二塁糸原の好捕に助けられた。宮崎には初球を中前へ運ばれたが慌てない。倉本を外のスライダーで右飛、最後は柴田を148キロ直球で一ゴロに仕留めて0を刻んだ。その裏チームはボーアのソロで追いついた。7回も1度マウンドに上がって気合十分だったが、左の代打神里が立ったため左腕の岩貞にスイッチ。わずか10球ながら逆転への流れをもたらした。

新勝利の方程式も見えてきた。後を受けた岩貞は「代打の代打」で右打者の中井を送られるも、高め直球で空振り三振。3者凡退で岩崎にバトンタッチした。8回に登板した左腕は先頭ソトに四球を与えた後、落ち着いて後続を打ち取り0封リレー。安定した投球で直後の勝ち越しにつなげ、最後はスアレスが締めた。

エドワーズはメジャーに流出したジョンソンの代役として、8回の男を期待されていた。だが開幕巨人戦に中継ぎ登板するも、1軍登板はこの1試合止まり。6月下旬に右肩のコンディション不良のため、出場選手登録抹消された。だが地道にリハビリを続け、ファームでは9試合連続無失点の安定感で再昇格切符をゲット。矢野監督も新助っ人の今後の働きに期待する。

矢野監督 これだけ休んだのだから、しっかり投げてくれないと困る。もともと向かっていく、躍動感のある投手。ガンケルも先発でもう1回というところで(エドワーズが)戻ってきて、チームの力になってくれたら大きなピースになる。

ガンケルは先発、エドワーズは救援と開幕当初の形に戻る。奇跡を導くべく、バリバリ働いて出遅れた分を取り戻す。【磯綾乃】