原辰徳監督が未来の4番を引き当てる。巨人は20日、東京・大手町の球団事務所でスカウト会議を開き、8月の編成会議後に表明した通り、即戦力野手を1位指名する方針を固めた。名前は公表しなかったが、近大・佐藤輝明内野手(4年=仁川学院)に一本化。大塚球団副代表は「10年に1人の逸材ですから。それは間違いない。変更ないです」とぶれない姿勢を強調した。

会議には原監督、元木ヘッドコーチ、宮本投手チーフコーチも参加。関西学生リーグ歴代最多14本塁打の佐藤にはオリックスが1位指名を公言するなど、複数球団の1位重複が確実。クジ引き役は原監督に託すことも決まった。昨年までドラフトの抽選は5連敗中で通算1勝9敗だが、同副代表は「監督以外いないでしょう。本人は嫌がってますけど。監督が手を上げる夢を見ましたよ。長嶋監督の松井、藤田監督の原監督でしょ」と期待。4球団競合で巨人に入団した原監督、同じく4球団競合の松井秀喜氏に重ね、スラッガーの系譜を継がせたい考えだ。

抽選に外れた場合は即戦力投手を1位指名する。全体で約80人リストアップし、6人程度指名予定。育成選手は約10人の獲得を予定する。BC・埼玉の田沢純一投手(34)も指名リストに残し、育成を含めて独立リーグから最低1人は毎年指名する方針とした。