楽天三木肇監督(43)の来季続投が基本線となっていることが22日、分かった。昨オフに2軍監督から昇格。106試合を消化し現在50勝51敗5分けで4位。CS圏内の2位ロッテを4ゲーム差で追う。球団は選手、コーチを含めた指導力を高く評価。中・長期的プランで常勝軍団を形成する。

   ◇   ◇   ◇

常勝イーグルス形成へ、三木監督は欠かせないピースだ。球団は中長期的なチーム作りを構想しており、昨季は2軍監督を務めた同監督の選手、若手コーチを含めた指導力に加え、人間性を高く評価。来季の監督決定への最終判断は近日中にも行われ、続投を基本線に進められる見込みだ。

就任1年目の今季は、106試合を消化し50勝51敗5分けの4位。開幕からスタートダッシュに成功し首位を走り、7月9日時点で最大貯金8、ソフトバンクとは最大5・5差をつけた。

7月は借金1で、同25日に首位から陥落。8月も勝率5割と勝ちきれず、同22日から3位に位置し、10月21日に今季初の4位となった。それでも、チーム盗塁数は143試合制の昨季を13個上回る61を記録するなど、キャンプから地道に取り組んだ走塁面では改善の兆しが見えている。スタメンに定着し、新人王も見据えるルーキー小深田らの台頭も促した。

22日のオリックス戦は、1点リードの2回に下妻がセーフティースクイズを成功。指揮官が目指す「さまざまな形で点がとれる攻撃」を体現し、2点目をもぎ取った。負ければ優勝が完全消滅する一戦に勝利し、CS圏内の2位ロッテに4ゲーム差と食らいついている。「シーズン終盤になると、いろんなことを思いながら、その試合に全力でやろうという中で、選手たちは本当に必死にやってくれているのでありがたい」。目の前の一戦に全力を注ぎ、逆転CS進出を目指す。

◆三木肇(みき・はじめ)1977年(昭52)4月25日、大阪府生まれ。上宮から95年ドラフト1位でヤクルト入団。プロ13年間で通算359試合、2本塁打、14打点、打率1割9分5厘。09年から日本ハム内野守備コーチなどを務め、15年ヤクルト1軍作戦兼内野守備走塁コーチ、16年同ヘッドコーチ。19年から楽天2軍監督。今季から1軍監督を務める。180センチ、75キロ。右投げ両打ち。