引退会見に臨んだオリックス山崎勝己捕手(38)が、8回1死で代打で登場した。オリックスナインの拍手に送られ、最後は中嶋監督代行と言葉を交わしてネクストバッターズサークルへ。愛用してきた登場曲、フジファブリックの「徒然モノクローム」が場内に響く中、打席に入る前にまず三塁側の日本ハムベンチに向かって頭を下げた。

涙があふれそうになるのをこらえ、打席に入った。初球は日本ハム杉浦の147キロ速球を空振り。2球目の直球を捉えるも、三塁ゴロに。それでも懸命に一塁に走る姿に、場内から温かい拍手が送られた。

9回はそのままマスクをかぶり、鈴木と最後のバッテリー。スタンドには「HOTOKU」の母校ユニホームを掲げるファンの姿も。温かい人柄で愛されたベテラン捕手の最後の勇姿を、ファンは目に焼き付けた。