オリックス育成ドラフト4位の京都国際・釣寿生(つり・じゅい)捕手(18)が10日、京都市内の同校で山口スカウトグループ長らの指名あいさつを受けた。

二塁送球1・9秒の強肩と181センチ、85キロの堂々とした体格を誇る18歳は「同期のだれよりも早く支配下に上がれるように頑張りたい。打てる捕手を目指します」と、育成同期6人の中で支配下登録一番乗りを目標に。高校時代の釣の活躍を見守り続けた担当の下山スカウトは「育成から段階を踏んで、ではなく、一気に一軍戦力を目指してほしい。現役時代の中嶋監督代行のように、肩も体も気持ちも強い捕手になってもらいたい」と熱望した。

釣は兵庫・姫路市の飾磨出身。京都国際で寮生活に入る前は家業の漁業を手伝い、頑健な体を手に入れた。「どんなに厳しい練習でもやりきれる」と下山スカウトはまず、強い体にほれこんだ。「バッティングの確実性など課題はありますが、どんな練習にも耐えていける。体の強さ、メンタル力が魅力」と明かす。

夏の京都の代替大会後、スクワットの個人トレを継続。寮では3食ごとに1リットルの牛乳パックを愛飲し、下半身をプロ仕様に鍛え上げている。入団先がオリックスに決まる前だったが、オリックス大下が9月に育成から支配下に昇格し、育成ドラフト出身者初のプロ初打席初本塁打を放った活躍もテレビで目にした。「頑張れば、結果は出る」と支配下を目指す心の支えにする。

強い体と気持ちを武器に、育成から正捕手を狙う。