巨人から戦力外通告を受けた宮国椋丞投手(28)が20日、ブルペン投球の映像を日刊スポーツに公開した。現役続行を目指し、6日から西武内海の自主トレに同行。昨年10月に違和感を覚えた右肩も回復し、ブルペン投球を重ねる。18日には座った捕手を相手に投球。カーブなど変化球も交え、1月中旬のこの時期では際立つ最速143キロをマークした。「体の状態はいいです」とアピールし、内海からも「ええやんか」と声を掛けられた。

練習の虫で知られる内海師匠のもとで、ハードなトレーニングを消化する。「すごくいい練習ができています。環境を与えてくださった内海さんには感謝の気持ちしかないです。チャンスをいただけると信じて、やるだけです」と決意を込めた。昨年12月7日に行われた合同トライアウトに参加。NPBからのオファーはなかったが、年末年始も故郷の沖縄で兄を相手にボールを投げ続けた。

「1年でも長く頑張りなさい」。父の透さんとの約束がずっと胸の中にある。17年2月1日、宮崎春季キャンプが始まる未明に急性心筋梗塞で56歳で急死。母とともに、野球人生を支えてくれた父の唯一の願いだった。「ずっとおやじにも言われてましたし、それが願いでもあったので。今も見てくれてると思いますし、応えたいです」。懸命に腕を振りながら、オファーを待つ。【久保賢吾】