マエケンエキス注入! 広島森下暢仁投手(23)が26日、マツダスタジアムの室内練習場で自主トレを公開した。1月には鈴木誠、堂林らと沖縄県内で自主トレを敢行。同時期に同場所で別グループで自主トレを行っていたツインズ前田健太投手(32)と練習する機会があり、投球術などを伝授されたことを明かした。昨季の新人王右腕が、さらなるレベルアップへ磨きをかける。

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森下がさらさらの髪をなびかせながら、軽快に体を動かした。室内練習場でキャッチボール、ノックを行い、「状態はよかった」と振り返る。今年初めてのブルペン投球では変化球を交えながら20球投げた。その後はランメニューで汗を流し、キャンプインへ向け順調な仕上がり具合を披露した。

1月には志願して鈴木誠、堂林らが行う自主トレに投手1人で飛び込んだ。「野手がやっていることも投手につながる部分もある」と、ノックや打撃練習にも参加したという。「トレーニングもいい感じにできた」と充実感を漂わせた。打者目線の考えにも耳を傾け「どういう球が来て、どんな球を待っているとかいろいろ聞けた。これからキャンプだったりで、もうひと工夫していきたい」と力を込めた。

新旧「背番号18」のコラボも実現した。同場所で自主トレを行っていた前田健太と練習する機会もあり、体のメンテナンスや投球術の知識を教わったという。右腕は「勝っている投手のやっていることを見ることができたので、自分の中ではプラスになりました」と目を輝かせた。直々に変化球の投げ方も伝授されたが、「完成したら(球種を)言います」と多くを語らなかった。

自主トレ前の昨年12月に同僚中田のアテンドで初めて対面し、食事の席で野球談議に花を咲かせた。中でも投球時のデータの重要性について教わった。「打者のいろんなデータをたくさん取るということを言われていた。打者がどういうイメージでやっているのかを考えながらやられている」と感銘を受けた様子。多くを学び、「自分を持ちながら、自分がいいなと思ったところはすぐに取り入れたい」と今後に生かす。

開幕投手に照準を合わせ、2月の1軍沖縄キャンプへと向かう。「(キャンプでは)実戦が入ってくるので、しっかりと打者に対して投げていきたい」と気合。開幕投手争いについては「チームを代表する投手が投げるところ。しっかりとそこに加われるように自分がやるべきことをやりたい」と引き締めた。オフ期間で一皮むけた右腕が、2年目もセ界の打者を封じる。【古財稜明】

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