G倒の使者になるぞ! 阪神に新加入したチェン・ウェイン投手(35)が30日、甲子園の球団施設内で入団会見を行い、打倒巨人を誓った。04~11年に在籍した中日時代は、セ・リーグで広島に次ぐ対戦防御率2・52の好相性。坂本勇や丸、中島ら現主力斬りも得意にした。日米95勝左腕の加入は、昨年巨人に8勝16敗と負け越したチームにとって、頼もしい存在になりそう。チェンは今日31日、キャンプ地の沖縄に入る。

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チェンはスーツ姿で阪神入団会見に臨み、さわやかな笑顔をふりまいた。日本語での質問を通訳を介さず理解し、台湾語で回答。その口調が熱くなったのは、リーグ3連覇を狙う巨人について問われた時だった。

チェン 巨人はみなさんが思っている最大の敵。巨人を倒すのが一番の目標。倒さないと優勝は見えてこない。できるだけ倒して、自分の力を出せるように。

阪神が昨年8勝16敗と負け越したライバルを倒さずしてVはない。それを十分理解し、自ら打倒の先導役を買って出る意気込みを明かした。

巨人戦の好相性が自信を裏付ける。中日時代の8年間の対戦は通算33試合で9勝11敗とほぼ互角。カード別防御率2・52は、セ・リーグで広島に次ぎ2番目の良さだった。「(当時)一番印象に残っているのは坂本。今でも中心を背負っている。走攻守そろっている」。そう警戒するが、坂本勇との対戦は打率2割4分4厘に抑えている。さらに、広島時代の丸は4打数無安打、西武時代の中島は6打数無安打に斬った。現主力も、お得意さまが多い。

対強力助っ人にも自信を見せた。巨人は今オフ、メジャー通算196発の両打ちジャスティン・スモーク内野手(34=ジャイアンツFA)と、同通算96発の左の大砲エリック・テームズ内野手(34=ナショナルズFA)を補強した。だが、脅威の両外国人について「メジャーで対戦しているので、わかっている」ときっぱり。自軍投手陣に弱点や不得意コースを伝えることができる利点を強調した。

能見イズムも受け継ぐ。背番号14の前任者でオリックスに移籍した能見は阪神時代の16年間、巨人戦で22勝20敗4ホールド、防御率3・30と奮闘した。「能見さんが背負っていた背番号。その意思を継続しながら、一生懸命やっていきたい」とG倒魂継承を誓った。

来日は14日。政府の方針に従い、2週間の自宅待機中は「筋肉量を落とさないように心がけた」と自室でトレーニングを続けてきた。この日は甲子園室内でキャッチボールを行うなど、調整は順調なようす。G倒の使者は今日31日にキャンプ地沖縄入りし、1日の初日に備える。【石橋隆雄】

▼阪神に入団したチェンは、04年から11年まで在籍した中日時代、巨人戦で通算33試合に登板。9勝11敗と負け越したが、防御率2・52はセ・リーグのカード別では広島(1・88)に次いで良く、来日初勝利も08年4月の巨人戦だった。最も多くの勝ち星を稼いだのは阪神戦で11勝を挙げている一方、ヤクルト戦は防御率3・47、1勝3敗と苦手にしていた。

◆チェン・ウェイン(陳偉殷)1985年7月21日生まれ、台湾・高雄出身。国立台湾体育学院在学中の04年2月に中日入団。2年目の05年に1軍デビューした。06年オフに左肘を手術し、07年は育成選手契約。08年支配下復帰。09年には4完封を記録し最優秀防御率。12年にオリオールズへ移籍。マーリンズを経て、20年はマリナーズとマイナー契約を結び、6月に自由契約。9月末にロッテへ入団していた。183センチ、90キロ。左投げ右打ち。