球界の人気者、日本ハム杉谷拳士内野手(29)が、4日に30歳の誕生日を迎える。

20代最後の1日に完全密着したら、プロ12年で身につけた特殊能力? の秘密が見えてきた。

練習前「コンちゃん(近藤)おはよう」と後輩に元気よくあいさつするも、反応は薄め。こんなことで元気印はめげない。師弟関係にある先輩中田と同組で、ちょっかいを出されながらティー打撃。「何してるんですか、大将(中田)」と怒りながらも楽しそうだ。

見どころは昼すぎに始まったフリー打撃。「ノーアウト一塁、バント!」「ノーアウト一塁、バスター!」など、想定した場面を大声で叫んで、打撃投手の球に向かう“1人ケース打撃”だ。

昨年から、杉谷のフリー打撃の時だけ、コーチ陣からサインが出るようになった。「気が付いたらケース打撃しかしていない」。これには、きちんとした理由がある。気持ち良く打球を飛ばす機会を奪われ、最初は不満だったようだが「僕自身、目まぐるしくサインが変わる選手なので、いい練習になる。今では気持ち良くなって来た」。さまざまな場面で重宝される万能型選手は、地道な努力で出来上がった。

30代の目標を3つ、聞いた。「<1>もう1度、スギノール(1試合で左右両打席本塁打)をやる<2>ワインが似合う男になる<3>密着番組完全制覇」。よく分からないものもあるけれど…30歳の杉谷も、チームにとって欠かせない存在なのは確かだ。【中島宙恵】

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