西武平良海馬投手(21)が、プロ野球記録に王手をかけた。3-3の同点で迎えた9回に登板。先頭の吉田正を四球で出し、この試合2打点のT-岡田にも四球で1死一、二塁のピンチを背負った。苦笑いを浮かべる右腕は「いつも通り特別なことは考えず、ゼロで抑えて帰って来よう、ということに集中していました」とスイッチを入れ直す。

ロメロを追い込んでから直球で空振り三振。続く大城には初球、この試合最速の158キロでファウルを誘う。2球で追い込むと最後はスライダーで3球三振に仕留めた。引き分けに持ち込む投球で、37試合連続無失点。06年藤川(阪神)がマークしたプロ野球記録まで1試合に迫った。先駆者の火の玉ストレートには「あまりプロ野球中継を見ていなかったので…。特に自分から語れる内容はありません…」。マウンドさばきと変わらぬマイペースを貫く。

辻発彦監督(62)は27日の登板について「平良は3連投まではいけるから。球数も少ないし。でも分かんないね」と、けむに巻きつつゴーサイン。勝ちパターンでの登板で抑えれば、チームに66日ぶりの貯金生活をもたらし、同時に日本記録に並ぶ。平良は「どんな試合展開であっても、1発を浴びないように、甘いボールが行かないように、ということを意識して、与えられた場所で精いっぱい投げるだけです。次の登板でも普段通りを心掛けます」と、大記録を前にしても落ち着き払っていた。【栗田成芳】

▽西武今井(6回4安打1失点6四死球で勝敗つかず)「全体的には、要所で抑えることができた一方で、ゾーンの中で勝負しきれなかったという反省点もあります」

▽西武ブランドン(前日25日1軍合流しスタメンに起用に応え4回の適時打含むマルチ安打)「久しぶりの1軍の試合で緊張していましたが、打席では何も考えず集中していました。同級生の今井を援護できて良かったです」

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