エースの快投も実らなかった。日本ハムは14日、敵地ペイペイドームで、ソフトバンクに0-2と今季2度目の2試合連続完封負けを喫した。

先発の上沢直之投手(27)は6回まで3安打1失点と好投し、約1年ぶりに自身4度目となる2桁奪三振を記録。最速150キロの直球に、高速フォークもさえて“奪三振ショー”を演じたが、味方の援護に恵まれなかった。

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我慢比べの投手戦に、敗れた。先発した上沢は、6回2/3を5安打2失点で今季5敗目を喫した。この日の最速は150キロ。武器の高速フォークは鋭く落ち、スライダーやナックルカーブも効果的に決まった。6回までに、奪った三振は今季最多の10個を数え、昨年8月18日楽天戦(札幌ドーム)以来、自身4度目の2桁奪三振を記録。文句なしの投球だった。

それだけに、0-0で迎えた4回の投球が悔やまれた。先頭の柳田に二塁打を許し、2死三塁とされた後、デスパイネに右前適時打を浴びて先制点を失うと、同じく先頭打者を許した7回も、2死二塁から追加点を許してしまった。「全体的に思ったように投げられるボールも多かったのですが、踏ん張れるところで踏ん張れなかったことが反省点です」。少ない好機を逃さず得点した相手打線が、一枚上手だった。

投げ合ったソフトバンク東浜は8回を2安打無失点、11奪三振と、こちらも最高の投球を見せた。「東浜さんもいいピッチングをしていたので、なんとか最少失点で乗り切れるようにと思って投げていましたが…」。相手にリードを許し、先にマウンドを降りた背番号15は「悔しい気持ちです」と、唇をかんだ。

好投のエースを援護できなかった打線は、今季2度目の2試合連続完封負けで、ソフトバンクに4連敗。栗山監督は「何点か先に点を取ってあげていれば、簡単に勝てた試合だったんだけど」と、2日で4安打の貧打を嘆いた。最下位から浮上のきっかけは、まだ見えない。【中島宙恵】