独立リーグBC・栃木の元ヤクルト村中恭兵投手(33)が、今季限りでの現役引退を発表した。22日、球団が「任意引退」として発表した。

村中は球団を通じ「このたび、現役生活を引退することに致しました。16年前、プロ野球選手としてスタートした時には、周囲のレベルの高さに厳しさを感じましたが、ただがむしゃらに野球に取り組んできました。その結果、今日まで野球を続ける事ができました。思い返してみると、良い思い出よりもけがや不調だった時の事が思い出されますが、いろいろな方々のご指導、サポートのおかげで、全力で腕を振り投げ続けることができました。これまでご指導いただいた監督、コーチ、選手、スタッフ、家族、そして良い時も悪い時も応援してくださったファンの皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。今シーズン、栃木ゴールデンブレーブスに入団させていただき、最後まで挑戦し続けることが出来たので、悔いなく選手生活を終える事が出来ます。本当にありがとうございました」とコメントした。

今月14日のリーグ戦BC・神奈川戦に2番手として4回から登板。先頭打者を空振り三振とし、マウンドを降りた。これが引退試合となり、BC・栃木の成瀬善久投手兼コーチ(35)、BC・神奈川の鈴木孝典監督(49)から花束を受け取り、スタンドにあいさつをしながらベンチへ下がっていた。

東海大甲府から05年高校生ドラフト1巡目でヤクルトに入団。2度の2ケタ勝利を挙げるなどNPB通算で199試合に登板し、46勝55敗。防御率は4・30だった。

腰痛を抱えていたが、18年に手術。19年限りでヤクルトを自由契約となり、その際には「挑戦してからやめても遅くないと思う」と現役続行を決意。琉球を経て、今年からBC・栃木へ加入していた。今季は先発と中継ぎを務め、17試合に登板して2勝5敗だった。