ツバメのかく乱作戦が始まった!?

ヤクルトは22日、「SMBC日本シリーズ2021」第3戦へ向け、大阪から東京へ移動。東京ドームでは、先発投手陣による練習が行われた。伊藤智仁投手コーチ(51)が見守る中、高橋、小川、石川、高梨、原が参加した。

ウオーミングアップとキャッチボールを終えると、グラウンドから人が消えた。先発翌日で軽めの調整の高橋以外の4投手が、まとまって一塁側ベンチへ引き揚げ、ブルペンの方向へ向かった。33分後に小川と高梨が同時にグラウンドへ帰還。2分後に原が、さらに1分後に石川が再び姿を現した。今年の日本シリーズでは予告先発がない。通常、先発投手は登板2日前にブルペン入りすることが多い。投球練習した投手の特定を避ける狙いとみられる。伊藤コーチは「全員ピッチングしてます」とニヤリ。真偽をけむに巻いた。

第1戦では守護神マクガフが打たれ、サヨナラ負けを喫した。同コーチは「別に1試合ぐらいで(信頼が)揺らぐことはないし、他のピッチャーもいる。うまく回していけたら」と気遣った。その直後には真顔で「ピッチャー高津もいますからね。抑えは」とポツリ。日米通算313セーブのクローザーの名を挙げて報道陣の笑いを誘った。

練習中は大型スクリーンで、先発メンバー発表時の演出の確認が行われた。1番から8番までは今季終盤の“レギュラー”が名を連ねたが、9番投手ではまさかの小川が映し出された。第3戦先発の大本命。これは偶然か予告か作戦か-。真相は試合開始直前に判明する。【湯本勝大】