DeNAのルーキー牧秀悟内野手(23)が横浜市内で契約更改交渉に臨み、年俸1300万円から5700万円増の7000万円でサインした。2年目の野手として7000万円は、近本光司(阪神)の4500万円を抜いてプロ野球史上最高となった。「びっくりしたのは間違いない。本当にいいのかなと思った」と目を丸くした。本人の予想は「5000万円もらえればと思っていた。いやもうびっくりしたのが一番です。全然想像以上でした」で、金額を目にすると思わず「うおっ」と声が出てしまったという。

投手を含めても、2年目の7000万円は和田毅(ダイエー)の8000万円に次ぎ、松坂大輔(西武)と菅野智之(巨人)と並ぶ史上2位タイとなる。使い道については「年末に実家に帰って、家族をご飯に連れて行きたい」と話した。物欲は「あまりない」が、既に10月に約1000万円の高級車アウディを購入していた。

新人王は惜しくも逃したが、新人特別賞に加え、年俸でも報われる結果となった。新人王の栗林良吏投手(広島)の5300万円を大きく上回った。史上初のサイクル安打など、シーズン中にさまざまな新人記録を樹立した牧が、オフに入っても新たな記録を打ち立てた。DeNAの2年目選手としては、投手を含めても、新人王を獲得した東克樹投手の5550万円を抜いて、球団史上最高を更新した。

今季は137試合に出場し打率はリーグ3位の3割1分4厘、22本塁打、71打点をマークした。8月25日の阪神戦(京セラドーム)では新人としては史上初のサイクル安打。新人の打率3割は98年高橋由伸(巨人)と坪井智哉(阪神)以来23年ぶり12人目。新人で「打率3割+20本塁打」を達成した選手は、86年清原和博(西武)以来35年ぶり4人目だった。セ・リーグの新人二塁打記録も、長嶋茂雄(巨人)を抜いていた。(金額は推定)

▼DeNA牧が5700万円アップの7000万円で契約更改。2年目の年俸では04年和田毅(ダイエー)の8000万円に次ぎ、00年松坂大輔(西武)14年菅野智之(巨人)に並ぶ2位。野手では20年近本光司(阪神)の4500万円を上回る史上最高額となった。新人王以外では菅野に並ぶ最高額。2年目の昇給率438%は過去最高の松坂に並んだ。