“新人王部屋”だ。広島ドラフト1位の黒原拓未投手(22=関学大)が7日、広島・廿日市市にある大野寮に入寮した。即戦力と期待される左腕には、多くの新人王受賞選手が過ごした“出世部屋”が割り当てられた。周囲の期待にも冷静に自分自身と向き合い、8日からの新人合同自主トレに臨む。

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安眠グッズやトレーニングアイテムを持参する新人選手が多い中、黒原は恩師から贈られたネクタイ1本を握りしめ、広島大野寮の門をくぐった。第1歩を刻んだのは、2軍の若手寮。春季キャンプからそのまま1軍同行を勝ち取れば、1軍の大州寮へ引っ越しとなる。少ない荷物には「特に理由はないです」と語らず、プロ野球選手としての第1歩を踏み出した。

「まずは1軍のキャンプに入るというのと、そこから開幕を1軍で迎えてワンシーズンしっかり戦い抜くというのが、まず目標。それを達成できるように、今から頑張りたい」

ドラ1左腕には、大瀬良や森下、栗林らが過ごした“出世部屋”が割り当てられた。ドラフト指名後から何度も聞かれてきた連続新人王の期待。「うれしく思いますし、とにかく1軍の舞台で活躍できるように。(新人王を)取りたいと思っていますけど、考えすぎても良くないというか、仕方ないことだと思う。自分らしく伸び伸びとあまり意識しすぎず、やっていけたら」。周囲の高まる期待にも、地に足を付けて歩を進めていく。

翌8日からは新人合同自主トレが始まる。「新しい生活が始まるのでワクワクしている。自分の土台をしっかりとつくってキャンプを迎えられたら」。寮に持参した海南中の恩師・中岡先生からもらったネクタイは、この日はつけなかった。シーズンオフのスポットライトの下でこそ、披露するにふさわしい。【前原淳】

▽広島育成1位新家 持ってきたのは特技のルービックキューブです。(寮は)高校とは違う雰囲気。あらためて今日、社会人になったんだなという気持ちです。

▽広島育成2位前川 あらためて社会人になったんだなという気持ちです。菊池(涼)選手は憧れで、動画を見させてもらったり、参考にさせてもらっています。

▽広島育成3位中村来 新しい環境なので早く慣れたい。(190センチの)身長では一番目立てると思う。あとは技術の部分で、一番を目指して頑張っていきたい。

▽広島育成4位坂田 野球に集中できる環境に入れるのでワクワク。ナックルボーラーなので、キャッチボールからいいナックルを投げられるようにしたいです。

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