オリックス黒木優太投手(27)が17日、紅白戦でキャンプ2度目の実戦登板に臨んだ。3回に白組の2番手で登板し、先頭・広沢の左翼線二塁打と福田の中前打で1失点。だが続く佐野如、大下は打ち取り、昨季のパ・リーグ本塁打王の杉本も三ゴロに抑えた。

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プロ1年目に150キロを超える快速球を武器に勝ち試合の終盤を担い、55試合で6勝3敗2セーブの成績を残した。2年目も39試合に登板したが、3年目の19年に右肘を痛めてトミー・ジョン手術を受けた。20年は支配下枠から外れた。試練に耐え、20年オフに再び54の背番号を取り戻した。

昨秋は「徐々にパフォーマンスは上がっています」と、本当の手応えを得た。チームも、黒木の復活に期待をかける。1軍への完全復帰を目指す今季。その前段階で、今キャンプは「脱力」をテーマにする。「気持ちの面でも投球フォームの面でも、脱力を目指します。ここで四球を出したらどうしよう、点を取られたらどうしようと、そんなことばかりが気になって力みすぎていました。8割くらいの力で投げた方が、いい結果が出るんだと学びました」と語る。

17日の紅白戦も「脱力」をテーマに投げた。連打を浴びた場面は「力を抜きすぎていた」と苦笑も、杉本に対した場面は「力を入れました」と明かす。結果は三ゴロ。「次への糧になる結果」と前を向けた。力でパの強打者を抑え込んでいたプロ1年目の姿がよみがえる力投だった。1登板ごとに「これだ」と思えるものを積み重ね、開幕に向かっていく。【堀まどか】