交流戦開幕セレモニーでPL学園元監督の中村順司氏(75)が始球式を務めた。

中日立浪監督と福留、西武松井ヘッドコーチと平石打撃コーチら教え子が見守る中、背番号「73」の中日立浪監督のユニホーム姿でマウンドへ。セットポジションからワンバウンドながらも真ん中に投げ込み、スタンドを沸かせた。「初めての始球式で緊張しました。ワンバウンドでストライクでした」と笑みを見せた。

同氏は80年に母校・PL学園の監督に就任すると、桑田、清原らを擁して黄金時代を築き、87年には立浪主将で春夏連覇を達成。甲子園で優勝6回、準優勝2回、監督通算58勝と輝かしい成績を残した。試合前には立浪監督に「交流戦で少しでも上昇すればいい」と激励。始球式前にキャッチボールの相手を務めた福留には「もうすぐヒットが出るのでは」と今季初安打を期待した。

始球式を終えると同氏は自ら招待したPL学園時代の教え子で7年前に死去した伊藤敬司氏の遺族に記念のボールを手渡した。伊藤氏は立浪監督と同級生。青学大を経てJR東海でプレーしたが、難病のALS(筋萎縮性側索硬化症)を患い、15年10月に亡くなった。ボールを受け取った故人の妻・桂子さんは「立浪ドラゴンズを熱望していた主人にこんな機会を与えていだき感謝しています。きっと喜んでいます」と話した。

 

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