オリックス杉本裕太郎外野手(31)にとっては百人力の「相棒」だった。

7試合ぶりの3号ソロ。7回1死から内角の変化球にうまく腕をたたんで、左中間最深部に放り込んだ。

今季初めて、京セラドーム大阪にファンに「昇天ポーズ」を披露した。

直後に、この日今季初出場で本塁打を放ったT-岡田外野手(34)を両手を広げる「T」ポーズで迎え、祝福した。

「少し差し込まれていましたが、うまく力を抜いて振り切れました。Tさん、お帰りなさい!」

T-岡田、宮城大弥投手(20)の3人で立ったお立ち台でも「もうどこにも行かんといてください」と愛のあふれるコメントで、笑わせた。

香水のせい、いや、おかげだった。試合前にT-岡田のもとを訪れ、黙って先輩のディオールの香水を振りかけ、立ち去った。

昨年と同じ、あの香りだった。昨年も行っていた験担ぎだ。開幕当初、T-岡田の香水を勝手に拝借して大活躍していた。だが、今年は開幕直前、右ふくらはぎを痛めた大好きな先輩が、香水とともに1軍から消えた。この日、約2カ月ぶりに戻り「儀式」も復活。見事に結果に結びついた。

昨季本塁打王の不振は、得点力低下に直結していた。この日の8得点、12安打はともにシーズン最多タイだった。T-岡田は復帰戦で2安打3打点と爆発。3打席で打点を挙げた。中嶋聡監督(53)も「打点を挙げてくれるのは本当、大きい。いなかったメンバーが帰ってきて、結果を出してくれたら、勇気がわきますよね」と喜んだ。

貧打に苦しんできたオリックス打線に、逆襲の香りが漂ってきた。【柏原誠】

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