西武ディートリック・エンス投手が、外国人左腕では69年ぶりとなる2桁勝利を挙げた。

2回までに2安打3四死球と不安定な立ち上がり。2回には1死満塁の大ピンチから、三森を一飛、続く野村勇も遊ゴロに、いずれも最後は直球で打ち取った。ソフトバンク千賀との投手戦。「1回と2回は球にバラつきが出てしまったけど、3回以降は落ち着くことができて、流れに乗って投げることができたよ」と尻上がりに安定感を取り戻した。

6回には先頭安打を許すも、続く柳田をスライダーで空振り三振。ガルビス、正木を打ち取り6回5安打無失点で、7回の攻撃につなげ10勝目。外国人投手の2桁勝利は、球団では19年ニール(12勝)以来、左腕では53年オニール(10勝)以来69年ぶり。「源田のところに球がいくと、彼なら捕ってくれるだろうという安心感はあるね。でも源田に限らず、どの選手もバックをしっかり守ってくれるので、みんなを信頼しているよ」と、つかみとった。

▼エンスが8月7日ロッテ戦から4連勝で、今季10勝目。来日1年目に2桁勝利を挙げた西武の投手は、02年張誌家(10勝)19年ニール(12勝)に次いで3人目。過去の2人が10勝した年にチームはリーグ優勝しているが、今年はどうか。

▽西武辻監督(同一カード3連敗を阻止)「大きい。今日負けたらえらいことでしょ。2ゲーム差なるか0になるか。怖かったね、負けたら。でもよかったですよ。またこれから(ホームに)帰るから、しっかりやっていける」

▽西武森(7回1死満塁で右前適時打)「DHでの出場なので、打つ方で活躍しなければいけないと思っていましたので、より一層、集中して打席に入れた」